1999 Fiscal Year Annual Research Report
電気防食による塩害環境下のPC構造物の総合維持・補修システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
11450170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山口 明伸 鹿児島大学, 工学部, 助手 (50305158)
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Keywords | 電気防食 / PC構造物 / 塩害 / 鋼材電位 / 水素脆化 / 緊張力 |
Research Abstract |
プレテンション方式PC構造物への電気防食の適用性を確認することを目的とした実験的検討を行った。主にPC構造物への防食効果と、過防食時におけるPC鋼材の水素脆化の問題についての検討を行い、以下の結論を得た。 1)-900mV以上の鋼材電位を保持しすれば、PC構造物についても電気防食法は有効な防食手段となり得る。 2)鋼材電位が-900mV以下となる過防食状態が長期間継続すると、PC鋼材が水素脆化を起こす可能性が急激に高まるため、鋼材の電位管理が極めて重要である。 3)PC鋼材の緊張力を降伏強度の50%〜80%とした数種類のPC部材を作製し、緊張力の影響を検討した結果、通電量一定の条件では、鋼材に与える緊張力高応力下になるほど、PC鋼材は分極しにくくなることが分かった。従って、PC構造物へ電気防食法を適用する際は、緊張力を考慮した通電量の設定が必要となる。 4)コンクリートに塩分が入っている場合、電気防食の副次的効果による鋼材周辺の塩分除去等によって鋼材周辺の環境が変化することが予想されるため、通電量制御で電気防食を適用する場合は注意を要する。
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