2000 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁のインテリジェント化に関する解析的・実験的研究
Project/Area Number |
11450178
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 隆弘 広島工業大学, 工学部, 教授 (90087974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 俊之 北見工業大学, 工学部, 教授 (00003210)
鳥野 清 九州共立大学, 工学部, 教授 (60037877)
米倉 亜州夫 広島工業大学, 工学部, 教授 (00034372)
川谷 充郎 神戸大学, 工学部, 教授 (00029357)
加藤 雅史 九州東海大学, 工学部, 教授 (50115549)
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Keywords | インテリジェント橋梁 / スマートモニタリング / モルタル充填鋼管 / ER流体 / 橋梁振動 / 損傷評価 / 吊床版橋 / 振動感覚 |
Research Abstract |
(1)橋梁のスマートモニタリングの動向調査(調査研究):橋梁のインテリジェント化のためには自動監視技術の開発が不可欠であるため,光ファイバやCFGFRP筋(炭素繊維・ガラス繊維複合強化プラスチック筋)などを利用した大型構造物の状態監視技術に関する最近の動向を調査した。 (2)モルタル充填鋼管のトラス高への適用性(実験的研究):モルタル充填鋼管を3本用いて三角形トラス模型を製作し,載荷実験によって圧縮部材内部のモルタルが鋼材と同様の変形性能を有すること,また,プレストレスを導入した引張弦材のひび割れ発生荷重が大幅に増大することを示した。 (3)ER流体による振動減衰装置の覆歴減衰特性(解析的・実験的研究):電圧で粘性が変化するER流体による振動減衰装置を試作し,非線形力学モデルで履歴復元力特性をモデル化した計算結果を振動台による実験結果と比較し,装置の減衰特性が同モデルでほぼ表現できることを明らかにした。 (5)コンクリート剥離部分の図化法(実験的研究):打撃部の材質が異なるスチール製およびプラスチック製のハンマーを用いて,塩害によるかぶり,補強における鋼板接着の浮き部分の分布を図化する方法としてフーリエスペクトルより求めた振動モードを利用し,実験によりその有効性を確認した。 (6)上路式吊床版橋の振動解析におけるモデル化の検討(解析的研究):従来,吊床版橋の振動解析におけるモデル化の検討はあまり行われていないので,試設計した2種類の吊床版道路橋について,解析モデルの形状の違い,2次プレストレスによる幾何剛性が振動特性に及ぼす影響を検討した。 (7)道路橋における振動使用性に関する研究(解析的研究):道路橋を渡る歩行者の振動感覚の視点でその使用性について検討を行うために,大型車両が,路面凹凸の特性が確率的に与えられる橋梁上を走行するとした解析を行い,歩行者が不安感を覚える路面凹凸管理目標値を示した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 中山隆弘: "構造物のスマートモニタリングに関する技術動向"(社)日本鉄鋼協会計測・制御・システム工学部会シンポジウム大型構造物の診断・計測技術の最新動向. 13-22 (2000)
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[Publications] 辛軍青,米倉亜州夫,佐藤立美,伊藤秀敏: "三軸拘束コンクリート部材を用いた合成トラス要素の力学的特性"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.22. 1003-1008 (2000)
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[Publications] 藤本良雄,荒巻真二,烏野清,岳尾弘洋: "打撃法による伝播速度,部材長の算出法とコンクリート浮き部分の図化法に関する検討"構造工学論文集. Vol.46A. 1195-1201 (2000)
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[Publications] 山崎智之,大島俊之,三上修一,藤村浩: "ER流体を用いた振動減衰装置の履歴減衰特性に関する研究"応用力学論文集. Vol.3. 447-455 (2000)
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[Publications] 加藤雅史,原田努: "振動解析における上路式吊床版橋のモデル化に関する検討"土木構造・材料論文集. No.16. 31-36 (2000)
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[Publications] 川谷充郎,小林義和: "道路橋における歩行者の振動感覚に関する使用性の確率論的考察"土木学会論文集. No.161/I-53. 243-250 (2000)
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[Publications] 大島俊之,加藤雅史,中山隆弘,川谷充郎 他: "橋梁振動モニタリングのガイドライン"土木学会. 246 (2000)