1999 Fiscal Year Annual Research Report
係留ビデオシステムによる砕波帯内外ダイナミックスの面的観測
Project/Area Number |
11450185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西村 仁嗣 筑波大学, 機能工学系, 教授 (00010819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 敏之 大阪大学, 工学部, 講師 (40272174)
武若 聡 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (80202167)
京籐 敏達 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (80186345)
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Keywords | 係留気球 / ビデオ / 砕波帯 / 面的観測 / 砕波点 / 標定 |
Research Abstract |
係留ビデオシステムの作成:係留気球(容積24m^3)にカメラ取付枠を付け,広角レンズを装着した4台のデジタルビデオカメラを装着した.それぞれのカメラの取り付け角を鉛直方向より傾けることにより,より広範な画像を取得した.ビデオ画像はデジタルビデオキャプチャーボードを用いてカラー画像としてPCに連続的に取り込んだ.その後,広角レンズの歪みの除去,標点を用いた撮影範囲の変動の補正,グレースケールへの変換,などの一連の画像処理を行い,連続画像データベースを作成した. 砕波帯の撮影観測:観測は運輸省波崎海洋研究施設の観測桟橋周辺で行われた合同現地観測HORS99の一環として行われた.係留ビデオシステムは直径3mmのプラスチック製のロープを用い,高度150〜200mの位置に自由係留した.この時,全カメラを合わせた撮影範囲はおおよそ600m×200mとなる.気球は常に風上に向いた飛行姿勢をとり,地上の係留地点から風下方向に流された位置にとどまる.気球の係留は1999年8月初旬と9月下旬の4日間に複数回行った.この期間中,風は海から陸に向かってたので,係留は全て桟橋上から行い,沿岸方向に幅広い画像を取得することを意図としたセッティングで観測した.気球は大気境界層の乱れが相対的に大きくなる地上付近の層よりも高い位置に係留したので,得られた画像には気流の変動による細かいブレは見られず,気球の係留位置がゆるやかに変動することにより生じる撮影範囲の変動のみが現れた. 水理現象の解析に関する予備的検討:波浪パターン解析による水深推定手法,砕波帯の表面流速の推定,水位変動-砕波点-打ち上げ高さの関連性に関する解析を行うために,画像処理方法の適切性,得られた画像の分解能などについて検討を行い,本研究で目標としている水理現象を解析することが可能であることの感触を得た.また,気球の係留ならびに撮影のセッティングの問題点を整理し,次年度の観測手順の改良を行った.
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Research Products
(1 results)