2001 Fiscal Year Annual Research Report
「環境」と「地域活力」の両立に配慮した都市マネージメント手法の提案
Project/Area Number |
11450195
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
谷口 守 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (00212043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 宏史 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (10144320)
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Keywords | 都市マネージメント / 都市構造 / 都市のコンパクト化 / 地域活力 / 成長管理 / ガイドライン / 都市居住 |
Research Abstract |
過去2カ年の研究成果より、「環境」と「地域活力」の両立のためには、都市構造の面でコンパクト化を推進していくことが効果的であることが明らかとなった。このため、最終年度となる平成13年度においては、その実現に際しての具体的な指針(ガイドライン)や実施効果を定量的に明らかにすることに主眼をおいた。 特に、一般的な知見を得るため、全国パーソントリップのデータをもとに特性の類似した都市群ごとにモデル分析を通じて住宅地整備ガイドラインの構築を行った。このガイドラインでは、住宅地整備に関連する各種方策が、エネルギー消費量の削減に如何に貢献するかを具体的に数値として明らかにしたものである。 また、コンパクト化の推進においては実質的にはどれだけ都心居住を進めることができたかが大きなキーポイントとなる。本研究では意識調査を通じ、地方中心都市において「環境」と「地域活力」の両立を可能とするための都心居住の状況と、その推進を進めるために必要な諸条件を具体的に明らかにした。 さらに、環境と地域成長という広範な観点から、わが国の地域整備の歴史的進展を超長期的に振り返り、マクロな視点から環境と地域成長がいかにバランスしてきたか、またそのバランスを推移させるための諸政策や地域整備が及ぼした影響を、モデル分析によって定量化を行った。 以上の諸分析の結果を総合化することにより、「環境」と「地域活力」両立のための留意点と、その実現化のための都市マネージメント手法について新たな提言を行った。
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[Publications] 谷口守, 池田大一郎, 中野敦: "都市コンパクト化に配慮した住宅地整備ガイドライン構築のための基礎分析"土木計画学研究・論文集. Vol.18. 431-438 (2001)
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[Publications] 谷口守: "都市のコンパクト化と住宅需要マネイジメント"日本不動産学会誌. No.58. 33-38 (2001)
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[Publications] Taniguchi, M., Ikeda, T.: "The Inpact of Urban Layout on Automobile Gasoline Consumption in Japanese Cities"Journal of the Eastern Asia Society for Transportation Studies. Vol.4, No.5. 1-9 (2001)
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[Publications] 池内一太, 谷口守, 阿部宏史: "マンションの供給と需要からみた地方中心都市における都市居住の可能性"不動産学会学術講演会梗概集. No.17. 129-132 (2001)
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[Publications] 谷口守, 阿部宏史, 足立佳子: "地域整備における環境と成長のジレンマに関するモデル的検討"土木計画学研究・講演集. No.24. 657-660 (2001)