2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11450204
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷川 恭雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70023182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 善幸 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50242839)
森 博嗣 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80157867)
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Keywords | フレッシュコンクリート / 構成則 / 流動シミュレーション / 粘塑性有限要素法 / 粘塑性サスペンション要素法 / 粘塑性空間要素法 / コンシステンシー試験 / 振動伝播 |
Research Abstract |
本研究の目的は、フレッシュコンクリートの施工設計法を確立することにあり、レオロジー物性の評価方法、構成モデルの提案、各種流動解析技術の開発とその利用方法などに関する一連の研究を実施する。本年度は、以下の3テーマに関する研究を実施した。 1.フレッシュコンクリート中の粗骨材とマトリックスモルタルの分離抵抗性試験方法の提案 フレッシュコンクリートに一定の荷重を加えてフルイ目を通過させ、その通過速度と通過量からケーキ濾過理論を用いて、材料分離抵抗性をレオロジー的に評価する方法について検討した。既に小型の試験装置を用いて材料分離抵抗性に及ぼす各種調合要因の影響について検討しているが、2次元粘塑性サスペンション要素法に仮想粗骨材径を導入した解析を行って、フレッシュコンクリートの材料分離抵抗性を評価した。 2.鉄筋などの障害物を考慮したフレッシュコンクリートの構成則(マクロモデル)の提案 実際のRC構造物では、多数の鉄筋が交錯して配置されているため、鉄筋個々の寸法や位置を入力して解析を行うことは一部の小型部材を除いて、計算容量の関係上、不可能である。そのため、鉄筋の直径、鉄筋間相互のあき、配置方法などを変化させた場合のフレッシュコンクリートの鉄筋間通過試験を、骨材の回転を考慮した粘塑性サスペンション要素法を用いてシミュレートし、鉄筋間通過時の流動のメカニズムを明らかにした。 3.可視化手法による流動解析手法の検証 提案した各種流動解析手法の妥当性を検証するために、飽和砂、モルタル、モデルコンクリート(モルタルと類似したレオロジー性質を持つ透明マトリックス使用)などを試料として、コンクリートの変形抵抗メカニズムや振動伝播性状などを明らかにした。
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[Publications] 三島直生: "せん断ボックス試験による高濃度サスペンションのレオロジー性質に関する実験的研究"日本建築学会構造系論文集. No.528. 13-19 (2000)
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[Publications] Kurokawa,Y.: "Study on Propagation of Vibration by Inner Vibrator in Fresh Mortar"Transactions of the Japan Concrete Institute. Vol.22. 27-34 (2000)
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[Publications] Mori,H.: "Flow Simulation of High-Fluidity Concrete in Consistency Test with Viscoplastic Divided Space Element Method"Transactions of the Japan Concrete Institute. Vol.22. 35-42 (2000)
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[Publications] 三島直生: "せん断ひずみ依存型粘塑性モデルを用いたフレッシュモルタルの流動シミュレーションに関する研究"日本建築学会構造系論文集. No.541(印刷中). (2001)
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[Publications] 長谷川謙司: "フレッシュモルタルの振動伝播因子に関する実験的研究(その1、その2)"日本建築学会東海支部研究報告集. No.39. 57-64 (2001)
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[Publications] 名口芳和: "骨材の回転運動を考慮した粘塑性サスペンション要素法によるフレッシュコンクリートの鉄筋間通過性に関する解析的研究"日本建築学会東海支部研究報告集. No.39. 69-72 (2001)