2000 Fiscal Year Annual Research Report
大気の移流・拡散による都市気温の低減効果の解析とこれに基づく建物配置計画の提案
Project/Area Number |
11450219
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
持田 灯 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00183658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10260423)
富永 禎秀 新潟工科大学, 工学部, 助教授 (00278079)
吉野 博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30092373)
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Keywords | 都市温暖化 / 大気 / 都市の風通し / 建物配置 / 乱流拡散 / 実測 / 数値流体力学 |
Research Abstract |
1)野外実測 仙台市の榴ヶ岡公園を対象に、2000年8月2日〜4日の間、夏季温熱環境実測を行ない、典型的な夏季晴天日における公園内およびその周辺市街地の温湿度、グローブ温度、風速、乱流エネルギー、顕熱flux等のデータを採取した。実測結果より、夏季晴天日には公園内において明確な低温帯が形成されていることを確認することができた。 2)風洞実験 市街地内における低層戸建て住宅と中高層集合住宅の混在比率を変化させた場合の市街地の風通しの変化を風洞実験により調べ、グロス建蔽率が等しい場合、集合住宅の混在比率の増加に伴い、全体としての風通しが向上することを明らかにした。 3)数値解析 (1)実測対象地区(仙台市榴ヶ岡公園)を対象とするCFD解析により、公園緑地内の冷気流の周辺市街地への移流・拡散過程を解析した。また、公園から市街地に流出する冷熱エネルギーを数値解析結果から試算した。さらに、公園がなくなった状況を想定した解析を実施し、両者の比較により、公園緑地の暑熱環境緩和効果を定量化した。 (2)モデル化された市街地を対象に、一定規模の緑地を集中的に配置した場合と分散的に配置した場合の各々の温熱環境を数値解析により予測し、緑地などの市街地内低温帯の効果的な配置方法について検討した。 4)研究のとりまとめ 以上の実測、風洞実験、数値解析の結果から、公園緑地などの都市内に存在する冷温帯の効果を有効に活用するための、計画手法を検討した。
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[Publications] 金相〓,村上周三,持田灯,大岡龍三,吉田伸治: "数値気候モデルによる都市化がもたらす関東地方の気候変化のメカニズムの解析"日本建築学会計画系論文集. 第534号. 83-88 (2000)
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[Publications] 後藤庸幸,富永禎秀,持田灯,村上周三: "LESによる都市温熱環境の数値解析(その1)緑地等の都市内部の低温領域の配置形態が気温分布に及ぼす影響"日本建築学会大会学術講演梗概集(東北). 1105-1106 (2000)
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[Publications] 磐田靖子,村上周三,高橋岳生,吉田伸治,成田健一,持田灯: "対流・放射・湿気連成解析による屋外環境共生空間の研究(その11)団地内キャニオン空間における樹木周辺環境の実測"日本建築学会大会学術講演梗概集(東北). 1137-1138 (2000)
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[Publications] 市川岳郎,三浦昌生,富永禎秀,久保田徹,持田灯,斎藤祐一: "中高層集合住宅の混在比率が異なる住宅地における風通しに関する風洞実験"日本建築学会大会学術講演梗概集(東北). 1153-1154 (2000)
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[Publications] 吉田伸治,大岡龍三,持田灯,富永禎秀,村上周三: "樹木モデルを組み込んだ対流・放射・湿気輸送連成解析による樹木の屋外温熱環境緩和効果の検討"日本建築学会計画系論文集. 第536号. 87-94 (2000)
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[Publications] 富永禎秀,持田灯,村上周三,大岡龍三,佐脇哲史: "各種改良k-εモデルによる高層建物周辺気流のCFD解析"風工学シンポジウム論文集. 155-160 (2000)