2000 Fiscal Year Annual Research Report
震災復興における仮設市街地の計画的形成に関する研究
Project/Area Number |
11450224
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Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
塩崎 賢明 神戸大学, 工学部, 教授 (20127369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 善郎 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (80243327)
高見沢 実 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (70188085)
中林 一樹 東京都立大学, 大学院・都市科学研究科・都市研究所, 教授 (80094275)
濱田 甚三郎 (株), 首都園総合計画研究所, 代表取締役(研究職)
竹山 清明 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (60227064)
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Keywords | 自力仮設住宅 / 応急仮設住宅 / プレハブ / 発展型仮設住宅 / 土地区画整理事業 / 共同建替え / サバイバルキャンプ |
Research Abstract |
平成12年度の研究計画は、阪神淡路大震災における自力仮設住宅の実態を各行政区において把握し、過去のデータとの比較を行なうこと、増殖型仮設住宅システムのモデルを作成すること、仮設市街地の形成について検討することであった。 1.阪神淡路大震災被災地の自力仮設住宅については、過去に2度の調査を行っているが、今年度は第3回の調査を行なった。これにより、2000年7月現在神戸市街地に1654棟1804戸の自力仮設住宅が存在していることを確認した。これは1997年12月時点の約6割の量である。全体の3割が都市計画事業区域にあり、7割が事業区域外にある。減少傾向は事業区域内において著しい。建物種類別に見ればプレハブ系が最も多く、7割を占める。2000年7月までに建設された自力仮設住宅の総量は5073棟5513戸であり、全壊で住宅を失った世帯の6〜9%に相当する。 2.仮設市街地の重要な構成要素として、発展型(増殖型)仮設住宅システムを考案した。今年度、神戸市復興住宅メッセにおける住戸プランの調査、関西市民住宅供給機構における住戸プラン調査、ハウスメーカーへのアンケート調査および工法の検討を行ない、発展型仮設住宅の提案を行なった。30〜60平米の狭小な敷地において、仮設バージョンと恒久バージョンの2段階で発展する住宅の計画/設計を行なっている。 3.仮設市街地の構想に関する研究としては、昨年度に実施した仮設居住体験「サバイバルキャンプ」(昭和記念公園、一般市民約1000人参加、4日間)のまとめ・総括を行った。 また、仮設市街地のあり方を考える具体的な方法として、区画整理事業を活用する方法を検討した。具体的には、申出換地と共同建替えに着目し、神戸市の共同建替え事例、足立区、甲府市における申出換地の事例を検討した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 塩崎賢明: "被災地における自力仮設住宅の居住者属性とその居住実態"日本建築学会計画系論文集. 538号. 165-172 (2000)
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[Publications] 児玉善郎: "復興公営住宅における高齢者の生活"2000年度日本建築学会建築経済委員会資料. 145-152 (2000)
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[Publications] 塩崎賢明: "市外県外避難者の住まいと生活"2000年度日本建築学会建築経済委員会資料. 61-88 (2000)
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[Publications] 塩崎賢明: "災害復興公営住宅における居住者の生活構造に関する研究"日本建築学会大会学術講演梗概集. 1241-1242 (2000)
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[Publications] 中林一樹: "1000人の仮設市街地づくり"震災サバイバルキャンプイン'99実行委員会. 69 (2000)