2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11450247
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 秀俊 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80250984)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塩 茂夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (90160473)
|
Keywords | エピタキシー / ヘテロ / ウイスカー / ZnO / MgO / Al / CVD / ナノインデンテーション |
Research Abstract |
本年度はヘテロ系ウイスカーの設計と創製を行なった。ヘテロ系とはウイスカーに二種類以上の金属が含まれている系を指す。 大気開放型CVD装置を用いて(0001)サファイア単結晶基板上にMgOウイスカーとZnOウイスカーを長軸方向に接合した新規なミクロ構造体MgO/ZnOヘテロ接合ウイスカーの創製に成功した。ZnO先端から成長するMgO結晶は見かけ上、<111>と<100>の二つの優先配向軸を持っていることがわかった。このうち、<111>成長した。MgOはZnOとの間にMgO<111>//ZnO<0001>、MgO[112]//ZnO[1010]のエピタキシャル関係を持っていた。一方<100>成長したMgOにはZnOとの間にエピタキシャル関係示さなかった。またMgOの<100>成長が起こるのはZnOとの接合段階のみで、新規なミクロ構造体を構成するのは<111>配向したMgO結晶のみことであるがわかった。 ZnOウィスカー内部におけるAlの存在状態を特定することを目的として、大気開放型CVD法により(0001)α-Al_2O_3単結晶基板上にAl:ZnOエピタキシャルウィスカーを作製し、ナノインデンテーション解析により破壊荷重のAlドープ量依存性評価に成功した。ドープ量依存性にはドープ量1.0at%にしきい値が存在することがわかった。Alドープ量1.0at%以下において破壊荷重は大きく低下し、1.0at%以上において破壊荷重は急激に向上しノンドープウィスカー以上の値となる。1.0at%はZnO結晶に対するAlの固溶限界値であることからAlドープ量1.0at%未満における破壊荷重の減少はAlの固溶に原因を求めることができる。Alドープ量1at%以上における機械的強度の向上の原因を考察することにより、ZnOウィスカー内部のAlの挙動を考察した。
|