2000 Fiscal Year Annual Research Report
粉末プロセス工学における新定量解析法の構築とその応用
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11450272
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鰐部 吉基 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90023150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 孝至 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (40183173)
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Keywords | 粉末粒子形態 / 粉末分級 / 粉末流動 / 粉末充填 / 粉末成形 / 焼結体組織 / 空孔 / 析出物・介在物定量 |
Research Abstract |
研究課題は,粉末プロセスを精密加工の基盤技術とするために設定した。従来の相対評価法を排し,原料である独立分散相(粉末)や製品の空孔を含めた不均質多相組織(多孔質体)に,それらの本質を捉える定量キャラクーを設定し,キャラクター値の広がりなどを統計的に定量評価することを実施している。研究成果間で比較を可能にすることに留まらず,系統的アプローチでプロセスに内在する定量関係の探索とその一般化(普遍化)を図っている。本年度の実績は,以下のようである。 1.研究代表者が,研究功績賞で粉体粉末冶金協会から表彰されたことをまず報告する。これは,本研究の狙い,方法,これまでに獲得した成果とそのまとめ方などが高く評価された結果であり,受賞記念講演論文としてまとめた(裏面参照)。 2.市販粉末で粒子の投影像と切断像を実測し,同時に粒度と形状を考慮した粒子群のモデルを作成し、そのランダム配向における平面切断のシミュレーションを実施し,ニューヨークでの国際会議(2000年)で公表した(裏面参照)。 3.傾斜振動板法による粉末粒子の形状分級を実験とシミュレーションで行い,京都での粉末冶金世界会議と展示(2000年)で報告した(成果は印刷中)。 4.粉末の磁性焼結製品の組織を構成する空孔を測定し、製品機能特性との定量的関係や焼結プロセスの解析への基礎資料を探索し,中間報告として同上の粉末冶金世界会議(2000年)で発表した(成果は印刷中)。 現在実施している焼結製品の空孔を含めた不均質多相組織(多孔質体)に関する成果の公表予定は、以下のようである。 1.種々の方法で多孔質体の空孔を,孔径および分布,形態,表面積などで調べて比較し,空孔構造などについてもまとめ,ニューオーリンズで開催される国際会議で「製品のばらつきを低減して粉末プロセスを活性化する方策」に関する特別プログラムで公表を予定している。
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[Publications] Takashi Itoh: "Measurement and Simulation of Morphological Characteristics on Projected and Sectioned Images of Iron Powders"Advances in Powder Metallurgy & Particulate Materials-2000 (Proceedings of the 2000 International Conference). Part 1. 1-119-1-128 (2000)
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[Publications] Yoshimoto Wanibe: "Achievements in New Quantitative Aproach to Powder Technology (受賞記念論文)"粉体および粉末冶金. 47・12. 1291-1229 (2000)