1999 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体抽出と電気化学反応の併用による汚染土壌の再生
Project/Area Number |
11450296
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横山 千昭 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (50150256)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 学 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (90270884)
荒井 正彦 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (60125490)
|
Keywords | 超臨界流体 / 抽出 / 汚染土壌 / 電気分解 / 再生 / 水 |
Research Abstract |
本研究は超臨界水を抽出溶媒として用い、有機化合物で汚染された土壌から有機化合物を抽出するプロセスを構築することを目的としている。そのため、本年度は汚染物質から有機化合物を抽出する実験と有機化合物の高温高圧水中への溶解度を測定する実験を行った。測定は、有機化合物で汚染された物質を高圧セル中に保持し、そこに超臨界流体を流通し、超臨界流体の溶解力により溶質である有機物を抽出する方式を採用した。実験にはアスファルト分を添加した砂および有機化合物を含浸させたガラス繊維を汚染物試料として用いた。その結果、溶解度実験においては高圧セルから排出される流体の温度低下に伴い、溶解した有機化合物の相分離現象が観測された。相分離現象が生ずるとデータが得られないため、排出液に相均一化溶媒としてオクタノールを混合した。有機物としてベンゼン、ジクロロベンゼンを用いたが、オクタノール混合法を採用したことによって再現性のよいデータが得られることが分かった。溶解度実験は温度200、300度、圧力20,30MPaで行った。ベンゼンについては200度、3MPaでの文献値が報告されているので、本測定値と比較したところ満足のいく一致を確認した。ただし、ベンゼンでは加圧により溶解度が増加したのに対し、ジクロロベンゼンでは溶解度が減少した。この違いについては今後検討していく必要がある。またアスファルト含浸の砂からアスファルトを分離する実験においては、試料の保持方式、超臨界流体の流通方式、温度、圧力の最適化を行い、抽出率と操作条件の関係を明らかにした。今後は実用化に向けての検討を行う。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 横山千昭,蛯名武雄: "超臨界流体を用いた汚染土壌からの有害物質の抽出プロセス"ECO INDUSTRY. 4(6). 5-18 (1999)
-
[Publications] 横山千昭、長谷川義洋、中島暁彦、二志和彦: "超臨界水,超臨界メタノールおよび超臨界エタノール中におけるポリ-P-キシレンブリコールの分解反応"石油学会誌. 42(1). 37-44 (1999)