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1999 Fiscal Year Annual Research Report

化学物質人体影響の定量的評価のための複合細胞培養システムの開発研究

Research Project

Project/Area Number 11450310
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

酒井 康行  東京大学, 生産技術研究所, 講師 (00235128)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 迫田 章義  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30170658)
Keywords複合細胞培養 / 毒性発現 / 小腸上皮 / 肝細胞 / 吸収 / 代謝 / アセトアミノフェン
Research Abstract

本年度は,小腸からの吸収と肝臓での代謝・毒性発現を再現することを目的として,2細胞からなる簡単な灌流培養システムを構築した.モデル小腸上皮としてヒト大腸ガン由来C2BBel細胞を,モデル肝細胞としてヒト肝ガン由来HepG2細胞を,それぞれ膜上,マイクロキャリアー上で高密度培養し,生理的な回路からなる灌流培養システムに組み込んだ.高密度培養されたHep G2細胞の活性維持が課題であったが,モデル肝組織コンパートメントの形状に工夫を施すことで,1週間程度までは活性を保持したまま安定に培養可能であることが示された.
モデル化学物質としては,小腸からよく吸収され,肝で代謝活性化をうけ,肝で毒性を発現するような物質,すなわちベンツピレン・アフラトキシン.・アセトアミノフェンの3種をまず検討した.ベンツピレンは小腸における吸収時に代謝を受け無毒化された.アフラトキシンについては,小腸での代謝の結果,小腸にて主に毒性発現し,短時間では肝組織への障害が見られなかった.小腸における代謝無毒化・活性化は薬物のバイオアベイラビリティーを評価する上で近年注目されており,我々が観察した現象を非常に興味深いものではあったが,本年度においては,これらの現象が顕著にはみられなかったアセトアミノフェンを用いて,3日間の本実験を行った.
その結果,吸収を考慮することで,毒性発現への時間的な遅れと,絶対的な毒性強度の低下を定性的ではあるが再現することが出来た.アセトエミノフェンの毒性発現は,解毒と代謝活性化のバランスによって決定されているため時間依存性が高く,これらの機構を解明・記述することは臨床上も意義深い.次年度においては,排泄過程を付加した上で,繰り返し投与時における毒性発現における非線型性を観察出来るようなシステムと運転条件を用いて,本研究のようなバイオロジカルな実験系の優位性を示したいと考えている.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 酒井康行: "複合動物細胞培養"動物細胞工学ハンドブック. (印刷中). (2000)

  • [Publications] 酒井康行: "細胞から組織へ"化学工学. 63・4. 214-215 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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