1999 Fiscal Year Annual Research Report
2液分相現象を用いた遷移金属ドープ・チタニア-シリカ光触媒の作製
Project/Area Number |
11450332
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安盛 敦雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40182349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀島 欣一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50251616)
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Keywords | 光触媒 / チタニア / 分相 / 微粒子 / 溶融 / アナターゼ |
Research Abstract |
1.研究目的 液相線以上で2液分相を生じる系では、融液の保持温度・時間を制御することで分相組織の組成や大きさを変化させることが可能となる。本研究では、その代表的な例であるTiO_2-SiO_2系において遷移金属を含む適切な組成を選択し、この系の分相融液の急冷・熱処理・エッチング等により、酸化物半導体微粒子とガラスマトリックスを複合化した可視光応答可能な光触媒材料を作製することを目的としている。 2.研究結果 本年度は、始めに遷移金属を含まないTiO_2-SiO_22成分系の燒結体を溶融・急冷して得られる分相ガラスをエッチングすることによりTiO_2微粒子を含有する複合材料を作製し、その光触媒特性の評価を行った。その結果、得られたチタニア-シリカ系粒子中に光触媒高活性なアナターゼ相を最も多く析出させる作製条件は、組成はTiO_240wt%付近、溶融温度は液相線温度以上のなるべく低い温度、速い冷却速度が有効であることがわかった。また適度な表面エッチング処理により、微粒子を一般的な粉粒体と同じ数〜数十μmの粒径を保ったまま、表面積を約50m^2・g^<-1>と100倍以上に増大させることができることがわかった。さらに得られたチタニア-シリカ系粒子は、同程度の粒径を有するアナターゼ相チタニア粉体に比べて非常に高い光触媒活性を示すことがわかった。 3.今後の計画 同様の方法で各種遷移金属イオンをドープした光触媒活性なアナターゼ相TiO_2微粒子含有チタニア-シリカ系粒子を作製し、その光触媒作用の可視光応答性について調査を行う。また結晶化度、結晶子径の解析、紫外-可視-赤外吸収スペクトル測定によりバンドギャップエネルギー、表面水酸基密度などを調べ、試料の固体物性を明らかにすることにより、それらと光触媒活性との関係を調査する。
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