2000 Fiscal Year Annual Research Report
樹木状分子に内包された多核非ヘム金属タンパク質モデル錯体の設計と機能
Project/Area Number |
11450343
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相田 卓三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00167769)
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Keywords | デンドリマー / 自己組織化 / 環状金属錯体 / 金属間相互作用 / 超らせん構造 |
Research Abstract |
本年度では、デンドリマーを有する新規なピラゾール配位子と11族の銅、銀、金イオンを混合することで、金属複核ピラゾリル錯体が生成し、さらにそのピラゾリル錯体の自己組織体によりマイクロメートルスケールの集合体が得られることを見出した。サイズが異なる一連のデンドリマーを用いて検討した結果、サイズが小さいデンドリマーでは集合体の形状はロッド状であるのに対し、中程度のデンドリマーではピッチが2.5μmの超らせん構造をとることが分かった。構成ユニットに全く不斉要素が存在しないにも関わらず、個々の集合体では光学活性な構造になっており、自然界におけるキラリティーの偏りと関連して興味深い。また、集合体の形成にともなって、可視部における強い発光能が付与されることが明らかになり、キラリティーを有するマイクロメートルスケールの発光材料が原料を混ぜるだけで自発的にできあがるという、材料設計の新しい手法が見出された。
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