2001 Fiscal Year Annual Research Report
デンドリティック高分子を一成分とする新規複合体の作製
| Project/Area Number |
11450353
|
|---|
| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
|---|
Principal Investigator |
柿本 雅明 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90152595)
|
|---|
| Keywords | ハイパーブランチポリアミド / アクリロイル基 / テトラエトキシシラン / ゾル-ゲル反応 / 有機-無機複合体 / ポリシロキサン / 1分子ミセル |
|---|
| Research Abstract |
末端アミノ基を有する芳香族ハイパーブランチポリアミドの末端にアクリロイル基およびメタアクリロイル基を導入して、その単独重合およびメタアクリル酸存在下での重合を行い、架橋体および複合体を合成した。得られた架橋体は脆かったが、複合体は十分な強度を有するフィルムを与えた。
つぎに、芳香族ハイパーブランチポリアミドの存在下にテトラエトキシシランとギ酸によるゾル-ゲル反応で、有機-無機複合体を作成した。得られた複合体は透明なものが多く、ハイパーブランチポリマーとシリカとの相溶性が良いことがうかがえる。特に、ギ酸にトリフルオロ酢酸を添加した系では、有機-無機のあらゆる比率で透明なフィルムを与えたが、これはハイパーブランチポリマーの末端がアンモニウム塩となり、極性の大きなシリカとの相溶性が向上するためと考えられる。
ハイパーブランチポリマー側にケイ素を導入する目的で、ポリシロキサン骨格のハイパーブランチポリマーの合成を行った。得られたハイパーブランチポリマーの末端基にアミノ基を導入すると、主鎖が疎水性のポリシロキサンにもかかわらず、塩酸水に可溶となり、しかも疎水性の色素を取り込むなど、1分子ミセルの性質を有することを明かにした。また、末端がフェニルシリル基の場合には光照射によりシリルラジカルが発生し、ハイパーブランチポリマー同士の架橋が起こった。
|
-
[Publications] K.Yamanaka, M.Jikei, M.Kakimoto: "Preparation of hyperbranched aromatic without liner units by end-capping reaction"Macromolecules. 34. 3910-3915 (2001)
-
[Publications] M.Jikei, M.Kaimoto: "Hyperbranched aromatic polyamides prepared by direct polycondensation"High Perform. Polym.. 13. S33-S43 (2001)
-
[Publications] M.Jekei, K.Fujii, M.Kakimoto: "Copolymerization behavior of direct polycondensation of AB2 and AB monomers that forms hyperbranched aromatic polyamide copolymers"J. Photopolym. Sci. : Part A : Polym. Chem.,. 39. 3304-3310 (2001)
-
[Publications] K/yamanaka, M.Jikei, M.Kakimoto: "Syntheses and properties of hyperbranched aromatic polyinides with various end-groups"J. Photopolym. Sci. Tech.,. 14. 11-16 (2001)
