2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11450379
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
小川 博之 宇宙科学研究所, 次世代探査機研究センター, 助手 (60311172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 康徳 宇宙科学研究所, 次世代探査機研究センター, 教授 (10132995)
平木 講儒 宇宙科学研究所, 保安工学部門, 助手 (40249933)
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Keywords | ロケット / 排気プルーム / 電磁波 / プラズマ / 衝撃波 / 多相流 / 化学反応流 / 干渉 |
Research Abstract |
1.平成12年11月に種子島で行われたH-II型ロケットSRB-A地上燃焼試験に参加し,プルームと電波の干渉の測定を実施した.有用な測定結果が得られた:測定された電波減衰量は,プラズマをスラブと仮定して得られる電波減衰量よりも小さかった.このことは予測したプラズマ密度が小さいか,電波の回折の効果が無視できないかのどちらかである.回折の効果を検証するために,FDTD法による電波伝播の解析を始めた. 2.今年度に実施予定であったM-V型ロケットモータにおけるプルームと電波の干渉試験は平成13年度に行うこととした.これは平成12年7月に予定されていたM-V型ロケットモータの地上燃焼試験がM-V-4号機打ち上げ失敗に伴う設計見直しなどにより平成13年度に延期されたためである. 3.ロケット排気プルームのプラズマ状態を正確に見積もるため,燃焼室からノズルの外までの3次元軸対称化学反応流れの解析を行った.解析はSRB-A地上燃焼試験条件に合わせてなされ,1)ノズル膨張に伴う電離再結合反応は小さく,電子のモル分率は燃焼室からノズル下流までほとんど変化しない,2)ノズル下流の燃焼ガスと外部大気の間の剪断層で生じる化学反応により,剪断層で電子密度が上昇するがその領域は小さいという結果が得られた.今後,解析の結果得られた電子密度を条件にしてFDTD法による電波伝播解析を行い,実験結果の検証を行う.
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