2001 Fiscal Year Annual Research Report
C-Nハイドロラーゼの反応機構および分子進化の解析
Project/Area Number |
11460042
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 達彦 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (70221976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 義輝 筑波大学, 応用生物化学系, 助手 (00323254)
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Keywords | アミダーゼ / ニトリラーゼ / イソニトリルヒドラターゼ |
Research Abstract |
C-Nハイドロラーゼの中で、(他の酵素に関しては継続して研究を進めているが)現在、特にイソニトリルヒドラターゼに関して得られている成果について以下に記載する。 Pseudomonas属細菌のイソニトリルヒドラターゼの構造遺伝子(inhA)の上流、下流にそれぞれNdeI,EcoRIサイトをデザインしたプライマーを用い、PCR法により本構造遺伝子本体を増幅した。塩基配列を確認後、pET-21aに組み込み、発現ベクターpET-inhAを構築し、大腸菌を宿主として本酵素を発現させた。2xYT培地を用いて、温度やIPTGの濃度・添加時間などを様々に変えた条件下で、上記の形質転換大腸菌の培養を行い、各種条件下で得られた菌体を超音波破砕処理し、可溶性画分の本酵素比活性を指標として大量発現条件を検討した。その結果、IPTG1mM添加後、28℃の温度で4時間培養した場合に最も比活性が高く、しかも、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動の解析により、可溶性画分に組換え酵素が大量に発現することが判明した。続いて、この最適条件下で大量に培養して得られた形質転換大腸菌体を超音波破砕処理し、無細胞抽出液を調製した。その後、陰イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィーなどのカラムクロマトグラフィーの操作を行うことによって、組み換えイソニトリルヒドラターゼをSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動上、単一になるまで単離精製し、得られた精製酵素の諸性質を検討した。その結果、組み換え酵素は、Pseudomonas属野生株から調製した酵素とほぼ同一の性質を示すことが判明し、ここに、本酵素の大量精製法が確立された。
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[Publications] Yamada, H. et al.: "Hydratases involved in nitrile conversion: Screening, characterization and application"Chemical Records. 1. 152-161 (2001)
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[Publications] Goda, M. et al.: "Discovery of a novel enzyme, isonitrile hydratase, involved in nitrogen-carbon triple bond cleavage"J. Biol. Chem.. 276. 23480-23485 (2001)
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[Publications] Hashimoto, Y. et al.: "Extracellular synthesis, specific recognition and intracellular degradation of cyclomaltodextrins by hyperthermophilic archaeon, Thermococcus sp. Blool"J. Bacteriol.. 183. 5050-5057 (2001)
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[Publications] Hashimoto, Y. et al.: "Site-directed mutasenesis for cystein residnes of cobalt-containing nitrile hydratase"J. Inorg. Biochem.. (印刷中). (2002)