1999 Fiscal Year Annual Research Report
食餌性因子によるピルビン酸キナーゼの活性と遺伝子発現の制御
Project/Area Number |
11460059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野口 民夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70135721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 一哉 福井医科大学, 医学部, 助教授 (20263238)
岡田 統子 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (70303584)
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Keywords | 転写制御 / ピルビン酸キナーゼ遺伝子 / 転写因子 / インスリン / グルコース / アロステリック制御 |
Research Abstract |
1、ピルビン酸キナーゼ(PK)M遺伝子のインスリン/グルコース応答領域の同定のために、まず、PKM遺伝子の遠位転写制御領域に結合する転写因子を同定した。この領域はボックスA、B、Cからなるが、ボックスAとBにはSp1ファミリーのSp1やSp3が、ボックスCにはNF-Yが結合することを示した。これらの転写因子は単独での転写促進作用は弱く、相互作用することで相乗的に転写を促進することを明らかにした。この時、ボックスBに結合するSp1やSp3とボックスCに結合するNF-Yとの間の相互作用(結合)が特に重要であり、Sp1とSp3は共に促進的であった。次に、3T3L-1細胞を脂肪細胞に分化させた時、PKM遺伝子の発現はインスリン/グルコースにより3〜4倍促進されることを示した。現在、この系を使って、グルコース/インスリン応答性領域の解析中である。 2、PKM1アイソザイムは非アロステリック酵素で、他のPKアイソザイム(L、R、M2)と違いフルクトース-1,6-二リン酸によってアロステリック制御を受けない。この機構をM1アイソザイムにミューテーションを導入して検討した。その結果、432番目のグルタミン酸残基がフルクトース-1,6-二リン酸との結合を静電気的反発作用により妨げることで、アロステリック効果を阻害していることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Ikeda,Y.: "Dominant negative role of the glutamic acid residue conserved in the pyruvate kinase M1 isozyme in the heterotropic allosteric effect involving fructose-1,6-bisphosphate."J. Biol. Chem.. (in press).