2001 Fiscal Year Annual Research Report
MHCクラスII遺伝子を固定したヤギ系統の生産と抗病性育種への挑戦
Project/Area Number |
11460131
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
天野 卓 東京農業大学, 農学部, 教授 (90078147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 良 東京理科大学, 生命科学研究所, 教授 (20159453)
野村 こう 東京農業大学, 農学部, 講師 (60277241)
横濱 道成 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (40220561)
林 智人 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (90297630)
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Keywords | ヤギ / 閉鎖繁殖 / 系統造成 / 寒地適応 / MHCクラスII / スーパー抗原 / 乳房炎 |
Research Abstract |
1ヤギ系統の維持と生産 平成12年度に引き続き、MHCクラスIIハプロタイプをホモ型に固定した3系統についての計画交配により、各系統の個体数の増加と世代更新を行った。東京農業大学生物産業学部動物資源学研究室においてはこのうち2系統の温度ストレスに対する血液性状の変動を分析し、厳冬期(-2.4度)のアルブミンの減少、グロブリン、ASTおよびCPKの増加と、盛夏期(25.4度)のALPの上昇を見出した。このほか血球数、血小板、Ht値等15項目の検査値で厳冬期と盛夏期に有意差を認めた。またリンパ球サブセットはCD2+δγおよびCD2-δγが雄が雌より低く、雌雄とも冬季に低い事を認めた。 2黄色ブドウ球菌性乳房炎発症機序の解明 泌乳期の上記ヤギ乳房にスーパー抗原(SEB)を直接投与したところ、投与量2μg/kgで致死性のショックを、1μg/kgで体温と脈拍の有意な上昇、乳房の硬化、乳汁の凝集とTCRVβ遺伝子の発現レベルの上昇を認めた。これらのことからヤギ黄色ブドウ球菌性乳房炎発症に細菌性スーパー抗原が関与する可能性が示唆された。
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