2001 Fiscal Year Annual Research Report
高親和性IgEレセプター特異的シグナル伝達分子を介するI型アレルギーの制御
Project/Area Number |
11460139
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Research Institution | Tokyo University of Sciences |
Principal Investigator |
後飯塚 僚 東京理科大学, 生命科学研究所, 助教授 (50301552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 克彦 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (20287486)
北村 大介 東京理科大学, 生命科学研究所, 教授 (70204914)
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Keywords | アレルギー / シグナル伝達 / IgEレセプター / マスト細胞 |
Research Abstract |
本研究において、B細胞に発現するBASHと同じファミリーに属するMIST分子の発現制御機構、マスト細胞のIgEレセプターシグナル伝達における機能、ならびにMIST欠損マウスの作製を行い、MIST分子のI型アレルギーにおける役割について以下の基礎的な知見を得るに至った。 1.MIST遺伝子の転写制御領域の解析から、MIST遺伝子の転写はマスト細胞特異的な転写制御領域とサイトカインに対する反応性に関与する領域によって制御されており、サイトカインレセプターシグナルに関与する転写因子STATがサイトカイン刺激依存的にMIST遺伝子の転写制御領域に結合することが明らかになった。 2.MIST分子は、マスト細胞上のIgEレセプターをIgEおよび抗原で刺激することにより、Lynチロシンキナーゼによってチロシンリン酸化され、IgEレセプターシグナル伝達に関与する様々なシグナル分子と会合することから、IgEレセプター下流で機能するアダプター分子であることが判明した。 3.マスト細胞株に変異型MIST分子を過剰発現させると、IgEレセプターを介したマスト細胞の脱顆粒が有意に抑制されることから、MIST分子は、IgEレセプター刺激から脱顆粒にいたるシグナル伝達系において重要な役割をもつことが示された。 4.生体におけるMISTの機能を解析するために、標的遺伝子組換え法を用いてMIST遺伝子変異ES細胞を作製し、それを用いてMIST欠損マウスの作製に成功した。MIST欠損マウス由来のマスト細胞はIgEレセプターを介した脱顆粒反応ならびにサイトカイン産生が野生型に比べ低下しており、さらにin vivoにおけるIgEによる全身性受動アナフィラキシー反応も減弱していることが判明し、マスト細胞を介した生体のアレルギー反応においてもMIST分子が重要な役割を担っていることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Morimura, T., et al.: "Notch signaling suppresses IgH gene expression in chicken B cells:implication in spatially restricted expression of Serrate2/Notch1 in the bursa of Fabricius"Journal of Immunology. 166. 3277-3283 (2001)
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[Publications] Goitsuka, R., et al.: "Genomic structure and transcriptional regulation of the early B cell gene chB1"Journal of Immunology. 167. 1454-1460 (2001)
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[Publications] Goitsuka, R., et al.: "MIST functions through distinct domains in immunoreceptor signaling in the presence and absence of LAT"Journal of Biological Chemistry. 276. 36043-36050 (2001)
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[Publications] Tsuji, S., et al.: "B cell adaptor containing Src homology 2 domain (BASH) links B cell receptor signaling to the activation of hematopoietic progenitor kinase 1"Journal of Experimental Medicine. 194. 529-539 (2001)