1999 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイドβタンパクの生理活性および神経毒性に関する研究
Project/Area Number |
11460145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
立山 晋 宮崎大学, 農学部, 教授 (90041003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 和幸 宮崎大学, 農学部, 助手 (10223554)
池田 正浩 宮崎大学, 農学部, 助教授 (60281218)
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Keywords | βアミロイドタンパク / アミロイドβ前駆タンパク / 老人斑 / 脳血管アミロイド症 / 動物 |
Research Abstract |
平成11年度は、主に症例の収集、症例病理検索、および画像解析のためのコンピュータソフトの条件設備が行われた。収集された症例については、一定の神経学的所見が明らかにされているものを対象とし、部検時に脳脊髄液を採取・保存し、脳組織については一般病理検索の他、老人斑検出のため過ヨウ素酸メセナミン銀染色(PAM)染色、血管アミロイド検索のためアルカリコンゴレッド染色を施し、脳におけるβアミロイド沈着程度を数値化した。この結果を踏まえた上で、TUNEL法にかわる新たなアポトーシス検出法として注目されているssDNA抗体を用い、神経組織における種々の細胞のアポトーシス頻度について検索を行い、βアミロイドの沈着比率と神経細胞、神経膠細胞、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞のアポトーシス頻度との相関について検討している。本研究については、来年度も多症例を収集したうえで、アミロイドβタンパクと細胞死の相関について明らかにする予定である。 また平成11年度には、アミロイドβタンパクおよびその前駆タンパクのin vitro研究用にイヌ組織並びに腫瘍由来のcell lineを作製すべく、種々の症例について培養しline化を試みたが、現在のところ、乳腺腫瘍、骨肉腫等由来のcell lineは確立されたものの、神経由来の正常組織並びに腫瘍組織からのcell line確立には至っていない。平成12年度も特に血管系および神経系組織由来のcell lineを数種樹立してこれらのcell lineを用いアミロイドβタンパクのin vitroにおける生理活性を明確にする予定である。本実験については、平成13年度まで継続して行うことにしている。
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