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2000 Fiscal Year Annual Research Report

アミロイドβタンパクの生理活性および神経毒性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11460145
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

立山 晉  宮崎大学, 農学部, 教授 (90041003)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 内田 和幸  宮崎大学, 農学部, 助手 (10223554)
池田 正浩  宮崎大学, 農学部, 助教授 (60281218)
Keywordsイヌ / βアミロイドタンパク / アポトーシス / 老人斑 / 痴呆 / αシヌクリン / ユビキチン / 加齢
Research Abstract

平成12年度には、前年度までに収集されたイヌ新鮮剖検例の脳組織を使用して神経細胞および神経膠細胞のアポトーシス指数、βアミロイドの沈着指数、ユビキチン沈着指数、αシヌクリン沈着指数を免疫組織化学法にて描出し、各々の数値の相関関係や、加齢・神経症状の有無との相関関係について検討した。その結果、イヌの脳における神経細胞のアポトーシスは加齢と相関する変化ではなく、脳におけるβアミロイド(老人斑)の出現頻度との相関も認められなかった。このことは、ヒトのアルツハイマー病患者での知見や、従来の培養細胞に基づく試験結果と相反する結果である。我々の研究結果からは、少なくともイヌの脳においてβアミロイドタンパクの沈着が神経細胞のアポトーシスを誘発することを示唆する所見は得られていない。むしろユビキチン沈着あるいはαシヌクリン沈着として描出される神経突起の変化の方が、加齢現象や神経症状の有無と密接な相関関係にあることが明らかになった。これらの結果より、高齢犬における痴呆様の様々な神経症状の発現にはβアミロイド沈着や神経細胞のアポトーシスは関係が薄く、神経突起の退行性変化がより重要と考えられた。以上の研究結果については、学術論文として取りまとめを行い、海外学術雑誌に投稿した(現在審査中)。
また平成12年度にはイヌを含む各種動物の老人斑に関するフラクタル解析が行われ、老人斑の形態が、動物間で異なっており、特にラクダとネコの老人斑については、イヌ、クマ、サルと明確な差異があることを示した。このことは老人斑を形成するコアタンパクであるβアミロイドや、その他の老人斑関連タンパク(アミロイドβ前駆タンパク等)の代謝、もしくは構造的差異が動物種間に存在し、老人斑の形成過程やその形態に影響を及ぼしていると考えられた。この結果についても研究分担者らが海外の学術雑誌に公表している。またこの研究では、老人斑内におけるβアミロイドタンパクとその前駆タンパクの位置的関係も検索されたが、老人斑の成熟には、前駆タンパクの局所における代謝が深く関与することを示唆するデータが得られている。この点については今後の検討課題である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] H.Nakayama,W.Kiatipattannasakul,K.Uchida (他7名): "Fracrtal analysis of senile plaque observed in various animal speacies."Neuroscience Letters. 297. 195-198 (2001)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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