2001 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の運動能・体温調節能決定因子としての体液調節系の役割
Project/Area Number |
11470015
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Research Institution | Shinshu University SchooT of Medicine |
Principal Investigator |
能勢 博 信州大学, 医学部, 教授 (40128715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳平 坦徳 信州大学, 医学部, 講師 (10020760)
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Keywords | 高齢者 / 持久性トレーニング / 筋力トレーニング / 血液量 / 好気的運動能 / 下肢筋力 / 体温調節能 |
Research Abstract |
高齢者における好気的運動能および血液量増加機構とそれらの体温調節機能に与える影響 平成11-12年度までの研究成果によって、高齢者では若年者と異なり、好気的運動能の増加が必ずしも血液量の増加を伴わないこと、しかし、好気的運動能の向上は、食道温の皮膚血管拡張、発汗閾値を低体温側に移動させた。また、血液量の上昇は、その増加量に応じて一定体温増加に対する皮膚血管拡張および発汗量の感受性を冗進させた。そこで、平成13年度は、何故高齢者では若年者と異なり、好気的運動能の増加が血液量の増加を伴わないのか、さらに、好気的運動能の増加が食道温の皮膚血管拡張、発汗閾値を増加させるメカニズムについて検討した。 1)好気的運動能の増加が食道温の皮膚血管拡張、発汗閾値を増加させるメカニズムの解明 好気的運動能の増加は同じ絶対運動強度でも、相対運動強度を低下させ、それに伴って運動時の血液量の低下、血漿浸透圧、血漿乳酸濃度、血液量の低下、さらに交感神経活動が抑制されることが、知られている。そこで、発汗、皮膚血管拡張の食道温閾値変化に対するこれらの血液成分の変化が与える影響をまず若年者で検討した。その結果これらの食道温閾値は、絶対運動強度血漿浸透圧よりも、相対運動強度、乳酸閾値、交感神経活動と相関することが明らかとなった。このことから、高齢者のトレーニングにより皮膚血管拡張の低下は、最大酸素摂取量増加に伴う相対運動強度の低下に起因することが明らかとなった。 2)高齢者における血液量増加メカニズムの解明 高齢者においては、若年者と異なり持久性トレーニングの後、前例で必ずしも血液量の増加が観察されなかった。この原因として、運動負荷に対する血漿アルブミン合成の個人差があることが予想できる。そこで、運動負荷後の血漿中アルブミン含有量を測定し、若年者の場合と比較する平成13年度には、まず若年者での実験方法を確立し、運動直後の蛋白の経口投与を行った群では血漿蛋白質量の増加がおきることを明らかにした。この方法を高齢者に用い、仮説の検討を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Takeno Y, et al.: "Thermoregulatory and aerobic changes after endurance training in a hypobaric hypoxic and warm environment"J. April. Physiol.. 91. 1520-1528 (2001)
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[Publications] Nose H, et al.: "Merits of dilnted swcat with training on arterial pressure and body temperature regulation in heat stress"Thermotherapy for Neoplasia, Inflammation, and pain. 68-73 (2001)
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[Publications] 能勢 博: "松本市熟年体育大学の成果と将来展望"基礎老化研究. 25(3). 133-137 (2001)
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[Publications] 能勢 博: "高齢者の筋力を鍛えて,体力と健康増進"介護保険情報. 10. 36-41 (2001)
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[Publications] Okazaki K, et al.: "Effects of aerobic or resistande eyercise training on VO2, max, blood volune, ther morequlatory capacity"Jpn. J. Physiol.. 51. S270 (2001)
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[Publications] 岡崎和伸: "高齢者への持久性および筋力トレーニングが血液量下肢筋量,および最大酸素摂取量に与える影響"体力科学. 50(6). 885 (2001)
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[Publications] Nose H, et al.: "Exercise, Nutrition, and Environmental (vol.2)"Cooper Publishing Group. 275 (2002)