2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470016
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水村 和枝 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (00109349)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 聖仙 鹿児島大学, 理学部・生命化学科, 助教授 (30202005)
佐藤 純 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00235350)
|
Keywords | 痛覚過敏 / 侵害受容器 / 火傷 / アジュバント関節炎 / 冷刺激 |
Research Abstract |
本課題は機械刺激・冷刺激に対する痛覚過敏の機構を痛み受容器レベルで解析することを目的とする。今年度は昨年に引き続き機械刺激に対する感作の機構について調べるとともに、冷痛覚過敏の機構解析を行った。まず、イヌの精巣-上精巣神経標本を用いて単一ポリモーダル受容器の活動を記録し、軽度熱傷を引き起こす55℃-30秒間の熱刺激の前後で閾値上機械刺激に対する反応を調べた。この熱刺激の後に機械刺激に対する反応は約倍に増強された。この増強度は熱反応に対する増強効果と比べると有意に小さく、また各種炎症メディエーターの効果と比べても小さかった。その理由としては機械トランスジューサーの熱による脱感作の可能性が考えられた。次にラット足根関節にFreundのアジュバントを投与することによってmonoarthritisを誘起し、その動物において覚醒下で冷刺激に対する痛覚過敏の検出法を検討した。足水浸法とアセトン法を比較するとアセトン法がより簡便で安定して検出できることがわかった。ラット皮膚-神経標本で用いる腓腹神経の支配領域(足背部)で測定するための方法についても検討した。また、各種皮膚感覚受容器の冷刺激に対する反応を、取り出し皮膚-神経標本を用いて単一神経活動記録により解析した。今後アジュバント関節炎動物においても同様の実験を行い、冷刺激に対して反応する受容器タイプおよび反応パターンを比較する予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Banik,R.K. 他: "Differences between the Lewis and Sprague Dawley rats in chronic inflammation induced norepinephrine sensitivity of cutaneous C-fiber nociceptors."Neuroscience Letters. 299. 21-24 (2001)
-
[Publications] Kasai,M. 他: "Increases in spontaneous action potentials and sensitivity in response to norepinephrine in dorsal root ganglion neurons of adjuvant inflamed rats."Neuroscience Research. 39. 109-113 (2001)
-
[Publications] Mizumura,K 他: "Possible contribution of protein kinase C in the effects of histamine on the visceral nociceptor activities in vitro."Neuroscience Research. 37. 183-190 (2000)
-
[Publications] Mizumura,K.,Kumazawa,T.: "Thermonociception : sensory and modulatory mechanisms in pathological conditions-A review."In Kosaka,M.ed.Thermotherapy : Principles and Practice-Applications in Neoplasia, Inflammation, and Pain".Tokyo, Springer-Verlag.. 504-513 (2000)