2000 Fiscal Year Annual Research Report
複合型レトロウイルスとB型肝炎ウイルスmRNAの細胞型輸送因子
Project/Area Number |
11470079
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
志田 壽利 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00144395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 雅巳 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (10322851)
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Keywords | RNA輸送 / Rev / Rex / CRM1 / 多量体化 / B型肝炎ウイルス |
Research Abstract |
本研究課題はヒト白血病ウイルス(HTLV-1)とエイズウイルス(HIV),B型肝炎ウイルス(HBV)のmRNA輸送に関する細胞因子の研究である。HTLV-1/HIVの輸送因子であるRex/Revの核外輸送領域(NES)に結合する細胞因子のhCRM1はRev/Rexを運搬するだけでなく、多量体化を引き起こさせる。mRNA上で多量体化することが、Rev/RexのmRNA輸送に必要である。昨年度ラットrCRM1はRex蛋白と結合し、核外移行を促すが、Rexを多量体化させないことが分かった。今年度はrCRM1とhCRM1間のキメラ蛋白を作製することにより、Rev/Rexとの結合と多量体化促進ドメインを同定した。その結果、410-480aaの領域が両方の機能に重要であるが、分別されることが分かった。これらの結果はCRM1の多量体化支持能はRexとの結合能とは独立した機能であることを示唆している。次に、hCRM1以外の細胞因子を同定するために、NESペプチド結合Sepharoseと細胞破砕液を混合することにより結合してくる蛋白を検索した。RanGTPおよびATP依存的に特異的に結合する蛋白の存在を認めた。現在質量分析計で同定を試みている。
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