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2001 Fiscal Year Annual Research Report

アルデヒド脱水素酵素(ALDH)2欠損マウスによる環境中化学物質への感受性の検討

Research Project

Project/Area Number 11470101
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health, Japan

Principal Investigator

川本 俊弘  産業医科大学, 医学部, 教授 (60177748)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松本 明子  産業医科大学, 医学部, 助手 (10330979)
一瀬 豊日  産業医科大学, 医学部, 助手 (80341494)
Keywordsノックアウトマウス / アルデヒド脱水素酵素 / Cytochrome P450 2E1 / 食道癌 / 内因性オピオイド / 環境中化学物質 / エタノール嗜好性
Research Abstract

(1)ALDH2ノックアウト(ALDH2 KO)マウスのエタノール嗜好性の行動学的解析
ALDH2 KOマウスおよびコントロールマウスを水とエタノールの自由選択・自由摂取下で個別飼育し、エタノール摂取量・頻度を検討した。各群15匹のマウスを3%、6%、10%、20%エタノール溶液に対してそれぞれ8日間嗜好性を検討した。3%のエタノール溶液をコントロールマウスはエタノール量に換算し1.00gエタノール/g体重摂取したのに対し、ALDH2 KOマウスは有意に低い0.34gエタノール/g体重しか摂取しなかった。エタノール嗜好性は全液体摂取1に対してコントロールマウスが0.26、ALDH2 KOマウスは有意に低い0.07であった。6%、10%、20%エタノール溶液をALDH2 KOマウスはほとんど摂取しなかった。実験期間を通して両群の体重、摂食量に有意な差は認められなかった。このことからALDH2 KOマウスもALDH酵素欠損型のヒトと同様、低い飲酒嗜好性を示すことが明らかとなった。(学術誌投稿中)急性エタノール中毒モデルとして5gエタノール/g体重を強制経口投与したところ血中アルコール濃度に有意な差は認められなかったが、ALDH2 KOマウスはコントロールに比べ有意に高い10倍以上のアセトアルデヒド血中濃度を示した。
(2)ALDH2の欠損が生物学的モニタリングに与える影響
解析に用いることのできる試料がごく少量しか採取できないため引き続き技術的検討中
(3)エタノール摂取による薬物代謝酵素の変化
抗マウスP4502 E1抗体を用いた免疫組織化学的検討を行った。2E1はマウスの食道、胃底腺、肝臓で発現しており、長期アルコール投与によりALDH2 KOマウスのほうがコントロールマウスに比べ、P4502 E1酵素量が多いことが示唆された。蛋白発現量およびmRNA量の差を確認中である。この結果は食道癌発症の疫学頻度の差異との関連がある可能性がある。今後詳細な検討が必要である。
(4)エタノール嗜好性と脳内遺伝子発現変化による解析
視床下部腹内側核で飲酒12時間後にpreprodynorphin mRNA発現の増強が観察された。側座核では変化は観察されなかった。腹内側核は摂食および睡眠コントロールに強い関連があり、アルコール酩酊の覚醒との関連がある可能性があり今後詳細な検討が必要である。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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