2001 Fiscal Year Annual Research Report
血中ホモシステインの濃度規定因子の解明と、動脈硬化、循環器疾患発症への関与の分析
Project/Area Number |
11470103
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
磯 博康 筑波大学, 社会医学系, 教授 (50223053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 ゆり 高知県立衛生研究所, 保健科学部・地域保健, 主任研究員
北村 明彦 大阪府立健康科学センター, 健康度測定部, 医長
谷川 武 筑波大学, 社会医学系, 講師 (80227214)
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Keywords | 血中ホモシステイン / 頚動脈硬化 / 葉酸 / ビタミンB群 / 遺伝子多型 / 疫学調査 |
Research Abstract |
地域住民を対象とする疫学研究により、1)血中ホモシステイン濃度に影響を及ぼす要因の解明、2)血中ホモシステイン濃度と頚動脈硬化との関連の分析、3)長期保存血清を用いて血中ホモシステイン濃度と脳卒中、虚血性心疾患発症との関連のプロスペクティブな分析を行う。 地域住民における血中ホモシステイン濃度の分布と、その規定因子に関する横断研究として、東北農村、四国農村、関東農村、大阪近郊地区の住民40〜74歳男女3,200名と四国人間ドック受診者20〜74歳男女965名について、血漿中のホモシステイン測定を行った。その中の栄養調査を実施した630名について血清中のビタミンB群(葉酸、B_6、B_<12>)の測定を行った。また、上記の対象者のうち、542名について、頚動脈エコー検査を実施し、頚動脈硬化度を評価した。その結果血中ホモシステイン濃度に影響を及ぼす要因として血中葉酸の低値、血中のビタミンB_<12>の低値、青菜類の摂取量の低値の関与が認められた。血中ホモシステインの高値と頚動脈硬化との関連は弱いながらも認められた。MTHFR遺伝子多型の検査に関してインフォームドコンセントを所得した965人について血中ホモシステイン濃度に対する血清中の葉酸、B_<12>、B_6の影響を遺伝子多型別に検討したところ、ホモシステインが高値を示すMTHFRのVV型の群においても、血清中の葉酸とB_<12>が高いとホモシステインの上昇が抑えられることが確かめられた。 血中ホモシステイン濃度と循環器疾患の発症に関する追跡調査として、対象4地域の循環器検診受診者40歳以上男女約1万人の血清を3〜10年保存しており、この血清を用いて、その後の循環器疾患の発症者(虚血性心疾患70名、脳卒中125名)と性、年齢、地域、保存年数をマッチさせた非発症者(1:3の割合で抽出)の間で、血中ホモシステインの濃度を比較した。脳梗塞の発症に関して血清ホモシステイン濃度はケースがコントロールに比べて高い傾向を認めたが、統計的に有意には至らなかった。
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Research Products
(1 results)