2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470169
|
Research Institution | TOYAMA MEDICAL AND PHARMACEUTICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
村口 篤 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (20174287)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 拓哉 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (40303242)
松田 正 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (20212219)
岸 裕幸 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (60186210)
|
Keywords | 抗原レセプター遺伝子 / 遺伝子組み換え / 組み換え活性化遺伝子 / ゲノム構造 / 転写調節 / プロモーター / 転写調節因子 |
Research Abstract |
1.ヒトRAGの全ゲノム構造の解析 (1)ヒトRAG-1エクソンのDNA断片とRAG-2のDNA断片をプローブとして、RAG-2エキソンを含むクローン(HRAG3-1,HRAG4-1)を単離し、ヒトRAG遺伝子の制限酵素地図を作成した。 (2)制限酵素地図と5'RACEの結果からRAG-2の染色体遺伝子構造を決定し、ヒトRAGの全ゲノム構造の解析を完了した。 (3)ヒトRAG-1(2エキソン)とRAG-2(2エキソン)が約12kbの距離で逆向きにあることを明らかにした。 2.ヒトRAGプロモーター調節領域の解析 (1)ヒトRAG2の上流領域(-700bp)の塩基配列をRAG-1と比較し、RAG-1ではCCAAT部位やIkaros、RAG-2ではAP1やOctBなどの転写因子結合部位が存在することを明らかにした。 (2)RAG-2プロモーター活性の調節領域を決定するために、-1.8kbおよびその下流を欠失したDNA断片のプロモーター活性をレポーター遺伝子発現で測定し、-107から-63bpの部位にプロモーター調節領域があることを明らかにした。 3.RAG遺伝子の発現調節機構 (1)マウスRAG2転写開始点から-80bpの間にリンパ球特異的調節領域があることを明らかにした。 (2)ゲルシフト法(EMSA)を用いてB細胞系ではこの部位にPax-5が、T細胞系ではGATA-3が結合することを明らかにした。 (3)B細胞系ではPax-5とc-Mybがプロモーター部位の-40から-17の領域に共結合し、遺伝子発現を協調的に誘導することを明らかにした。 (4)マウスRAG2発現細胞株のRAG2上流域8kbののクロマチン構造を解析し、2ヶ所のDNase-1超感受性部位があり、その部位に一致してエンハンサーが存在することを明らかにした。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 韋星呈: "B細胞におけるマウスRAG2プロモータ制御機構の解析"第29回日本免疫学会総会・学術集会記録. 92-92 (1999)
-
[Publications] 金哲雄: "T細胞におけるマウスRAG2プロモータ制御機構の解析"第29回日本免疫学会総会・学術集会記録. 92-92 (1999)
-
[Publications] Kishi,H. et al: "Lineage-specific regulation of the murine RAG-2 promoter : GATA-3 in T cells and Pax-5 in B cells."Blood. 95. 3845-3852 (2000)
-
[Publications] Nagata,T. et al: "Possible involvement of cyclophilin B and caspase-activated deoxyribonucleose in the induction of chromosomal DNA degradation in TCR-stimulated thymocytes."The Journal of Immunology. 165. 4281-4289 (2000)
-
[Publications] 長田拓哉: "胸腺T細胞のアポトーシス誘導とその制御"臨床免疫. 34. 424-433 (2000)
-
[Publications] Wei, X.-C.: "An enhancer-like element located at 5・Upstream of RAG2"第30回日本免疫学会・学術集会記録. 245-245 (2000)