2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト間質性腎炎惹起性抗原(hTIN)のcDNAクローニング、蛋白発現と疾患関連性
Project/Area Number |
11470177
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
吉岡 加寿夫 近畿大学, 医学部, 教授 (60111035)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 和彦 近畿大学, 医学部, 助手 (00166787)
|
Keywords | 間質性腎炎惹起性抗原 / cDNA / follistatin / cathepsin B / 6番染色体 |
Research Abstract |
ヒトTIN-ag cDNAは、476個のアミノ酸をコードする1428基のopen reading frameを有する1589基の塩基により構成されることが明らかとなった。ヒトTIN-agのアミノ酸配列は、家兎あるいはマウスTIN-agと85%以上のホモロジーを有していたが、C.elegansとは、40%の相同性を認めるのみであった。また、ヒトTIN-agは、そのamino terminal regionに、laminin α 1-chain precursorなど、いくつかの細胞外基質の塩基配列と類似したモチーフを有し、また、carboxyl terminal regionには、follistatinやosteonectin/SPARKなどのシスチンプロテアーゼのカテプシンファミリーに類似した塩基配列を有していた。ヒトTIN-ag cDNA (nucleotide 161-1444部分)を32P-dCTPにてラベルし、human multiple tissue Northern blotを施行したところ、成人腎およびヒト胎児腎にのみ、そのmRNAの発現が認められ、他臓器には陰性であった。TIN-ag cDNA蛋白発現cos-1細胞では、抗TIN抗体を用いた蛍光抗体法により、その細胞質内にTIN-ag蛋白の発現が観察された。さらにWestern blot法による検討により、この蛋白は従来動物での成績と類似した、約50kDaの蛋白であることが明らかとなった。また、ヒトTIN-agは、chromosome 6p 11.2-12上に局在することが、FISHJ法により明らかとなった。以上の成績より、ヒトTIN-agは、476個のアミノ酸をコードする1428基のopen reading frameを有する1589基の塩基により構成され、chromosome 6p 11.2-12上に局在することが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Ikeda M, Takemura T, Hino S, Yoshioka K: "Molecular cloning, expression, and chromosomal localization of a human tubulointerstitial"Biochemical and Biophysical Research Communications. 268. 225-230 (2000)
-
[Publications] Yoshioka K, Takemura T, Hattori S: "Tubulointerstitial nephritis antigen ; Primary structure, expression and Role in health and disease"Nephron. 90. 1-7 (2002)