2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヒアルロン酸合成酵素遺伝子導入を併用した関節軟骨修修復法の開発
Project/Area Number |
11470299
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
守屋 秀繁 千葉大学, 医学部, 教授 (30092109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 佑一 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (10282485)
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Keywords | 関節軟骨欠損 / 自家骨膜移植 / ヒアルロン酸合成酵素(HAS) / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
1、LacZ遺伝子導入を行った骨膜組織の関節軟骨欠損部への移植:純系(NZW;New Zealand White)ウサギの脛骨近位より麻酔下に骨膜組織を採取し、遺伝子銃装置を用いてβ-galactosidase遺伝子を導入した後、膝関節軟骨欠損部へ移植した。この際発現ベクターはCMVプロモーターを有するものを用いた。遺伝子発現は2週、4週では認められたものの6週では認められず、in vitroで器官培養を行った場合と比し、発現期間が短くなっていた。 β-galactosidase遺伝子導入群と非導入群との間で組織修復の差は認められず、遺伝子導入操作による組織障害はないものと考えられた。 2、発現ベクターの違いによる発現期間の検討:前述のごとくin vivoではin vitroの実験系より発現期間が短くなっていたので、比較的発現期間が長いと言われているCAGプロモーターを有する発現ベクターについても検討した。培養骨膜細胞および骨膜器官培養系について検討したところ、わずかではあったがCMVプロモーターを用いた場合よりも発現期間が長いという結果が得られた。 3、骨膜組織へのヒアルロン酸合成酵素(HAS)遺伝子導入:同系ウサギの脛骨近位より自家骨膜を移植し、遺伝子銃装置を用いてmouse HAS遺伝子(pcDNA3-HAS2)を導入後、器官培養を行った。組織学的にはコントロール群と比し大きな変化は認められなかった。現在半定量的RT-PCR法を用いたI型およびII型コラーゲン組成解析により、HAS2遺伝子導入骨膜組織の質的変化について検討中である。
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[Publications] Nakagawa K.: "Gene transfer of LacZ marker gene into the periosteal grafts for articular cartilage defects."Jpn J Orthop Sports Med. (in press). (2001)
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[Publications] Sonoda M.: "The effects of hyaluronan on tissue healing after meniscus injury and repair in a rabbit model."Am J Sports Med. 28. 90-97 (2000)
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[Publications] 中川晃一: "遺伝子銃装置による骨膜および軟骨組織への遺伝子導入"日本整形外科学会雑誌. 74. S1752 (2000)
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[Publications] 山下剛司: "関節軟骨欠損部への自家骨膜移植片に対するLacZ遺伝子導入"日本整形外科学会雑誌. 74. S1687 (2000)