1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北川 知明 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90312313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 剛志 東京大学, 医学部・附属病院, 助手
平岡 久忠 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10262007)
福田 明 東京大学, 医学部・附属病院分院, 医員 (90302695)
中村 耕三 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (60126133)
田中 栄 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50282661)
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Keywords | アデノウィルス / 関節拘縮 / デコリン |
Research Abstract |
1) 先行する報告には適切なモデルが見あたらないため、まず、実験モデルの作成から着手した。我々の臨床経験から関節内骨折の手術・術後関節固定ではしばしば関節拘縮が起こることより、同等の条件を関節周辺に作成することにした。骨皮質の開窓部を膝関節面に作成する方法をまず試みたが、癒着の程度にばらつきが大きく、これに実験操作を加えた後の評価が困難と思われたため、次に大腿骨顆部の側壁に骨皮質開窓を作成するモデルに変更した。骨皮質開窓部の至適な大きさを決定するためにたびたびの試みを繰り返した。引き続き、手術操作を加えた後の膝関節固定の方法として、ギプス固定・ピンニングによる固定など数種の方法を試み、固定方法としてはギプスを用いることとして、最終的に再現性のある膝関節拘縮モデルを作成した。 2) 以上のように作成されたウサギ膝関節癒着モデルに対して、関節拘縮・癒着に関連が強く示唆されているTGF-βの抗体、及びTGF-βの活性を競合的に抑制されると考えられるデコリンを直接投与し、その影響を比較検討する実験に移った。投与方法としてはosmoic pumpを用いて持続的に3週間に渡り癒着形成部位に上記の物質を投与している。現在進行中である。 3) 上記2)と並行して、癒着形成過程で出現する未分化な線維芽細胞に対するアデノウィルスの導入効率を検討する実験に対しても現在準備を進めているところである。
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