1999 Fiscal Year Annual Research Report
低Mg^<2+>血症と麻酔関連薬物の循環系に及ぼす相互作用
Project/Area Number |
11470327
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
清水 禮壽 自治医科大学, 医学部, 教授 (60010253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井川 泰 自治医科大学, 医学部, 講師 (40245056)
石井 良介 自治医科大学, 医学部, 講師 (50222956)
赤澤 訓 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10184079)
井上 荘一郎 自治医科大学, 医学部, 助手
池野 重雄 自治医科大学, 医学部, 助手 (60265270)
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Keywords | 吸入麻酔薬 / ハロタン / 不整脈 / 低マグネシウム血症 / ラット |
Research Abstract |
【目的】1)中心静脈カテーテルを挿入したラットを飼育し,低マグネシウム血症ラットの実験モデルを作成する。2)低マグネシウム血症の循環系に及ぼす影響,とくにエピネフリン誘発性不整脈に対する影響を解明する。 【方法】低マグネシウム血症ラットの作成には,顕微鏡下に中心静脈カテーテルを挿入したラットを用いた。マグネシウムを含まない栄養輸液およびフロセミドの持続注入を施行し,体重および血中マグネシウムイオン濃度を測定して低マグネシウム血症ラットの実験モデルを作成するために必要な輸液の組成およびフロセミド投与量を決定した。このようにして作成した低マグネシウム血症ラットと,マグネシウムを含む輸液で飼育された正常ラットとの間で,ハロタン麻酔下におけるエピネフリン誘発性不整脈の発生閾値を比較検討した。1.5%ハロタン吸入による全身麻酔,調節呼吸下において,Laster らの方法^<1)>によるエピネフリンの漸増投与を断続的に行ない,心電図および左内頚動脈圧の変化を測定した。心室性不整脈が発生した時点におけるエプネフリン投与量を,エプネフリン誘発性不整脈の発生閾値とした。また,エピネフリン誘発性不整脈発生時点における血中エピネフリン濃度およびマグネシウムイオン濃度も測定した。 【結果】マグネシウムを含まない栄養輸液およびフロセミドの持続注入を1週間施行することで,体重を減少させることなく低マグネシウム血症ラットを作成することが可能であった。低マグネシウム血症ラットにおけるエピネフリン誘発性不整脈の発生閾値は,正常ラットと比較して低下する傾向が認められている。 【文献】Laster MJ et al. Anesth Analg 70:654-7;1990.
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