1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470331
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
藤田 喜久 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10144263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 寿美子 川崎医科大学, 医学部, 助手 (90278945)
木村 健一 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90214874)
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Keywords | 局所麻酔薬 / 高血糖 / 虚血 / 測定法 |
Research Abstract |
ハムスター(n=32)を対象として実験を行った。ペントバルビタール腹腔内投与による麻酔下に、微小血管観察ウインドーの付きのチャンバーを背部に取り付け、頚動脈と頚静脈への細径カテーテル留置を行った。そして24〜36時間後に無麻酔下に微小循環観察を行った。測定中は頚動脈カテーテルより動脈圧と脈拍数を連続モニターした。 動物を対照群と高血糖群に分け、それぞれ生理食塩水と50%糖液を(5mL/kg)微小循環観察を行う直前に静脈内に投与した。白血球はrhodamine6G、0.2mLの静脈内投与により蛍光染色し、FITC-dextrane(MW=150000)、0.2mLの投与により血漿の流れを可視化して微小循環を観察した。 アニマルホルダー内で30分間、循環動態の安定させた後、微小循環観察を開始した。そして2時間のチャンバー圧迫による虚血負荷の後に再び微小循環観察をおこなった。微小血管画像はビデオテープに収録し、白血球動態について解析を行った。 対照群では、血糖値は84mg/dlから69mg/dlと不変であったのに対し、高血糖群では127mg/dlから523mg/dlへと有意に上昇し、その3時間後には両群間では差を見なかった。脈拍数と平均動脈圧にも差を認めなかった。白血球-内皮相互作用は細静脈において観察と評価を行った。虚血前および再灌流直後(10分)には細静脈壁をローリングする白血球数および膠着している白血球数には両群間では差を見なかった。しかし虚血後60分では細静脈壁に膠着している白血球数の有意な上昇を観察した。本実験モデルでは2時間の虚血と再灌流による障害は、チャンバーを取り付けた背部組織に限定され白血球はおよんでいないことから、高血糖では虚血-再灌流により内皮の障害が増強すると結論された。
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