1999 Fiscal Year Annual Research Report
前庭代償機能における小脳、脳幹の関与とその化学伝達物質に関する研究
Project/Area Number |
11470354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
古屋 信彦 群馬大学, 医学部, 教授 (80107606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 充男 群馬大学, 医学部, 助手 (60190443)
鎌田 英男 群馬大学, 医学部, 助手 (40251102)
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Keywords | 前庭代償 / 前庭小脳 / 前庭神経核 / グルタミン酸受容体 / AMPA型受容体 / NMDA型受容体 / 長期抑制(LTD) / 多細胞活動同時測定法 |
Research Abstract |
本研究では前庭代償機構を動物実験にて追求し、代償機構がどのようにしてどこで行われるか、その過程で化学伝達物質はどのように何が作用するのかを明らかにする。このため最近実用化しているマルチシングルユニットオンライン解析装置を導入して4本の慢性記録電極を動物に挿入しておき、一側迷路破壊前後における、小脳、脳幹の細胞活動の変化を観察する。最大64個の細胞を同時にモニターしながら代償前、代償中、代償後の変化を比較検討する。今年はそのための解析ソフトであるディスカバリーテトロウドワークベンチを購入した。またラットから慢性に長期間細胞記録が出来るように記録電極用ステージの開発を行った。さらに小動物からの記録のため20μ電線4本からなるフローチング電極の作成を行った。国内には20μの電線は販売されておらず、米国から輸入(カルホルニアファインワイヤー社)した。電極固定用の様々なミニ部品も使用できる部品が国内では生産されていないためすべて輸入し、より安定した記録が出来るよう準備している。現在までサルのように比較的大きな動物からの記録は成功しているが対象動物が小動物になると記録電極用のステージが大きいままではその重量により行動が制限され結果的に代償機能が修飾される可能性がある。その為にも前述の記録装置の軽量化は本研究にとって重要な要素である。今年はその準備にかなりの時間を費やした。また小動物に前庭性刺激を与えるために電動コントロール式回転台に定位脳固定装置を取りつけ、さらに過重力下における前庭代償過程の影響を調べるための偏軸位回転台の開発も行った。
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