2000 Fiscal Year Annual Research Report
内耳性難聴、耳鳴、めまいに対する局所療法に関する研究
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11470355
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中島 務 名古屋大学, 医学部, 教授 (30180277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 亨 名古屋大学, 医学部, 助手 (00273227)
三澤 逸人 名古屋大学, 医学部, 講師 (70303625)
服部 琢 名古屋大学, 医学部, 講師 (10172933)
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Keywords | ソフトレーザー / 耳鳴 / 蝸牛血流 / プロスタグランディン / メニエール病 |
Research Abstract |
1)ソフトレーザー(60mw)の内耳への照射が耳鳴に有効かどうかを検討した。45人、68耳を無作為に実照射群とプラセボ照射群の2群に分け二重盲検にて行った。ソフトレーザー実照射またはプラセボレーザー照射は、週1回連続4回、耳鳴が一側性の場合は1側に、両側性の場合は両側に行った。耳鳴の評価は5週間、週1回ずつ毎回行ったが、1週目の照射直前、3週目の照射直前、4回目の照射から1週間たった5週目の3回においては耳鳴についてアンケート、純音聴力検査、DPOAE、耳鳴ラウドニス、ピッチマッチテストを施行した。結果として脱落例2例を除きレーザー実照射群23人33耳、プラセボ照射群20人31耳の比較ができたが耳鳴に及ぼす効果について両群で差は認められなかった。 2)保存的治療に抵抗するメニエール病に対して鼓室内ゲンタマイシン注入療法をひき続き行なっているが、なんとかして蝸牛毒性を減らすことができないか、セミナーを行いそれをreviewにまとめた。 3)モルモットを用いた実験的研究としてプロスタグランディンE_1(PGE_1)を正円窓上に置いた時の蝸牛血流の変化について検討した。PGE_1は蝸牛血流を上昇させる結果が得られ、日本耳科学会(2000年)において発表した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 中島務: "内耳疾患に対する局所治療"現代医学. 47. 63-69 (1999)
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[Publications] 中島務: "突発性難聴の長期経過"耳鼻臨床. 92. 919-924 (1999)
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[Publications] Tsutomu Nakashima et al.: "Clinicoepidemiologic features of sudden desfness diagnosed and treated at university hospitals in Japan."Otolaryngol Head Neck Surg. 123. 593-597 (2000)
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[Publications] Tsutomu Nakashima et al.: "Vestibular and cochlear toxicity of aminoglycosides-a review."Acta Otolaryngol. 120. 904-911 (2000)
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[Publications] 中島務 他: "耳鳴に対するソフトレーザー照射"Audiology Japan. 43. 503-504 (2000)
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[Publications] 中島務: "急性感音難聴"今日の治療指針(医学書院). 2 (2000)
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[Publications] 三澤逸人,中島務: "突発性難聴"新図説耳鼻咽喉科内耳(Medical View社). 4 (2000)