1999 Fiscal Year Annual Research Report
新規ワンステップ接着システムによる機能性根面齲蝕修復材の開発に関する研究
Project/Area Number |
11470408
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小野瀬 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (70059426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 賢貴 株式会社松風, 研究開発部, 部長
宮崎 真至 日本大学, 歯学部, 助手 (70239391)
安藤 進 日本大学, 歯学部, 講師 (40120365)
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Keywords | 歯質接着性 / ワンステップシステム / 根面齲蝕 / 審美性修復材料 / 抗齲蝕作用 |
Research Abstract |
光重合型レジンの歯質接着システムは,チェアタイムの短縮という臨床的要求から操作ステップを簡素化する傾向にあり,現在では2ステップシステムが主流として市販されている。申請者らは,操作時間のさらなる短縮を目指したワンステップ接着システムとして,pre-reacted glass polyalkenoate filler(以後,PRGフィラー)を配合することによってフッ素徐放能を有する試作接着システムを製作し,その基礎的接着性能について検討を加えた。その結果, 1.新規ワンステップ接着システムのエナメル質および象牙質接着強さは,それぞれ11.8MPaおよび13.9MPaであり,対照としたコンポマーの値とほぼ同等であった。一方,接着安定性は,コンポマーよりも良好であった。 2.本接着システムの接着試験後の破壊形式は,エナメル質,象牙質ともに光重合型レジンの2ステップ製品と同様にアドヒーシブの凝集破壊および象牙質の凝集破壊が多い傾向があった。 3.アドヒーシブの作用時間は,本接着システムの歯質接着性に大きな影響をおよぼさなかった。 4.本接着システムのエナメル質および象牙質作用面のSEM像では,いずれの作用面においてもその表層が脱灰された像を呈し,エナメル質では粗造な小柱構造が,象牙質ではスミア層が除去され,象牙細管の開口がそれぞれ認められた。 5.本接着システムの歯質接合界面のSEM観察では,エナメル質および象牙質のいずれにおいても間隙のない良好な接着層が形成されていた。
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Research Products
(1 results)