2001 Fiscal Year Annual Research Report
義歯材料に生ずる微生物腐食および摩耗・腐食の重畳損傷機構
Project/Area Number |
11470416
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松村 昌信 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40034342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 泰三 広島大学, 歯学部, 教授 (50034244)
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Keywords | 硬質レジン歯 / 義歯用金属材料 / 繰返し衝突試験 / 耐エロージョン・コロージョン性 |
Research Abstract |
1.口腔内の諸条件の把握:Tekscan社の荷重センサーを用いて咬合力測定を行ったところ、柔らかいもの(麩菓子)、硬いもの(煎餅)を噛んだときの平均負荷速度は0.03-0.07kgf/ms,最大荷重は4-13kgf,平均接触時間は420-500ms等のデータを得た. 2.義歯の破損:義歯の劣化・損傷として噛み合わせ不良を取り上げ、その原因を義歯の咬合面の低下とした. 3.試験法の開発:金属義歯材料については、平板(義歯材料)と球(アルミナ)で義歯の噛み合わせを模擬し、平板にセラミック球を介して上記の荷重を繰返して負荷した.深さ変化と比例関係にある、衝突痕直径の変化を測定し、これを劣化の指標とした.直径の変化は、衝突痕内の硬さが上昇していること、およびその時間依存性が指数関数で表されたことから、材料中に転位が増加するために起きる現象であることが分かった.3%食塩水中での試験では、衝突変形と腐食が重畳された条件下の材料の耐久特性をよく表していることが明らかにされた. 4.レジン義歯については、3層からなる複合構造物であるので、完成歯をそのまま試験片として用いた.平板を上記の負荷条件で繰り返し衝突させたところ、(1)高さの減少は摩耗ではなく変形によって生じていること、(2)繰り返し衝突回数約50000回付近から変形挙動が変わること、(3)大きな荷重を用いた単回の試験では低荷重高繰り返し負荷試験のそれとは異なる挙動を示すことなどが明らかとなった. 5.以上の試験結果に基づいて金属義歯材料およびレジシ義歯の試験法を提案した.
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