1999 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ・シュミレーション技術の矯正臨床における応用
Project/Area Number |
11470456
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
柴崎 好伸 昭和大学, 歯学部, 教授 (40014005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 雅人 昭和大学, 歯学部, 助手 (30297030)
中納 治久 昭和大学, 歯学部, 助手 (80297035)
槇 宏太郎 昭和大学, 歯学部, 講師 (80219295)
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Keywords | シミュレーション / CT / 咀嚼筋 / 筋電図 / モーメント計算 / 関節反力 / 咬合平面 / スピー彎曲 |
Research Abstract |
被験者35名において各種シミュレーションのデータベースとなる資料の採得をおこなった。 1)歯冠形状,歯根表面積,歯槽骨骨密度の計測;過去に蓄積された CT 資料も加え、画像解析プログラムを用いて現代日本人の各歯牙における歯冠形状,歯根表面積,歯槽骨骨密度を算出した。その結果、従来の歯根表面積比率にあてはまる例の少ないことが判明した。 2)顎骨形状,筋付着部位,筋断面積比率の計測;断層厚1-2mm にてCT撮影をおこない,画像処理にて三次元顎骨形状を再構築した。また、高い骨密度の分布領域を確認するとともに、三次元像のMPR割断処理によって筋の筋付着部位,筋断面積比率,牽引方向などを解析した。その結果、下顎の成長は側頭筋と咬筋との牽引方向の影響を強く受けていることが判明した。 3)筋電図,下顎運動路の採得;咀嚼筋表面筋電図(6Ch)から積分値の解析をおこなった。また、牽引力によって下顎頭に発生する反力の計算方法(三次元モーメント計算による)を考案した。計算の結果、側頭筋優位例と咬筋優位例では、反力の発生方向,強さが全く異なり、とくに、側頭筋優位例では、より後方から弱い力で発生していることが判明した。 4)矯正治療後数年を経た患者の資料(セファログラム,模型)から、治療後の後戻りの様相を観察し、筋機能による咬合平面の変化を解析した。その結果、保定中の被験者においては、咬合平面が術前のスピー彎曲に回帰する傾向が判明した。
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