2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470459
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
花田 信弘 国立感染症研究所, 口腔科学部, 部長 (70180916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 亜紀子 国立感染症研究所, 口腔科学部, 研究員 (50291125)
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Keywords | 唾液 / 抗菌因子 |
Research Abstract |
本研究は、口腔領域での生体防御機構の全体像を明らかにすることを目的として、唾液中の抗菌因子、主として低分子の抗菌ペプチドの発現に関する解析を行っている。本年度は、プライマーの設定などにヒトゲノム計画の成果も参考にしながら、さらに、口腔で発現している抗菌ペプチドの解析を行った。cDNAサンプルは昨年度、合成したものに加え、今年度も新たに合成を行いスクリーニングに供した。スクリーニングに用いたプライマーが本研究の目的に有効であることを確認するために、陽性コントロールとしてヒト唾液腺由来のmRNA(市販)、及び、唾液腺由来培養細胞より調整したmRNAを用いた。スクリーニングで陽性であるクローンは塩基配列を決定した。現在までに約10種類の抗菌ペプチドと思われる分子の発現を確認している。 さらに、histatin分子については、3種類の大唾腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)における発現を比較検討した。来年度は他の分子についても、各唾液腺での発現を比較検討する予定である。また、抗菌ペプチドのいくつかの分子は、翻訳後調節が起りC末端側において1-2残基のアミノ酸の添加もしくは除去が行われているという知見がある。来年度以降は、合成の各段階と分解系をも含め、唾液腺組織や培養細胞を用いてタンパク質レベルでの解析も行う予定である。
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[Publications] N.Hanada: "Current Understanding of the Cause of Dental Caries."Japanese Journal of Infections Diseases.. 53. 1-5 (2000)
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[Publications] H.Takeuchi: "New dental drug delivery system for removing mutans streptococci from the oral cavity."Jpn.J.Infect.Dis.. 53. 211-212 (2000)
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[Publications] T.Sueuki: "Role of F_1F_0-ATPase in the growth of streptococcus mutans Gs5"J.Appl.Microbiol.. 88. 555-562 (2000)