1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
山田 泰司 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (10057317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 雅子 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (90277260)
見留 英路 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (00266892)
宮岡 宏明 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (10231622)
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Keywords | 海洋天然物 / 抗痴呆作用 / ChAT / stolonidiol / 探索 / 合成 / 連続Michael反応 / レトロアルドール反応 |
Research Abstract |
沖縄産軟体サンゴからの抗痴呆活性物質 沖縄産軟体サンゴClavularia sp.より得たドラベラン型ジテルペノイドstolonidiolは、1μg/mlの濃度で、中隔野初代培養細胞のChAT活性を230%(コントロール比)に増強させる作用を有することを明かにした。このようにstolonidiolはニューロトロフィン様作用を示すことから、抗痴呆薬のリード化合物として期待される。また、stolonidiolの誘導体の合成も行ない、そのChAT活性も検討した。 Stolonidiolの合成 Stolonidiolの合成を行う上で、四置換シクロペンタン誘導体の合成と2つのエポキシドの立体選択的な構築が重要である。そこで本年度は、四置換シクロペンタン誘導体の立体選択的合成の検討を行なった。シクロペンテノンとアスコルビン酸から合成した光学活性α,β-不飽和エステルとの連続Michael反応により、立体選択的にビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン誘導体を合成した。次いでケトンを還元後、生じた二級水酸基を保護した後、エステルのα位を立体選択的にメチル化した。これをβ-ヒドロキシケトンに誘導後、メタノール中炭酸カリウムを作用させることにより、レトロアルドール反応による位置選択的な炭素-炭素結合の切断とstolonidiolのC-12位に相当する位置の異性化を行い、stolonidiol合成の1つのkeyポイントである四置換シクロペンタン誘導体の立体選択的合成に成功した。現在、本化合物より11員環の構築を経るstolonidiolの合成を検討中である。
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