2000 Fiscal Year Annual Research Report
癌の中性子捕捉療法における増感剤体内動態制御のための分子・粒子の設計
Project/Area Number |
11470479
|
Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
福森 義信 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (60102927)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 秀喜 神戸学院大学, 薬学部, 助手 (00248105)
|
Keywords | ガドリニウム / 中性子捕捉療法 / 癌治療 / 薬物送達システム / キトサン / エマルション / ナノパーティクル / 薬物体内動態 |
Research Abstract |
[1]キトサンナノパーティクル(nanoCP)の細胞内取り込みに検討 顕著な腫瘍成長抑制効果をもたらしたnanoCPの細胞内取り込みをL929繊維芽細胞培養系を用いて検討した. (1)nanoCPに保持されたGdの取り込みの培地中濃度依存性を調べたところ,取込み量はGd培地中濃度20ppmで飽和し,18μg/10^6cellsであった. (2)取込み量の径時変化について調べたところ,nanoCP添加直後に5μg/10^6cellsになり,4℃ではその後変化せず,3.7℃では3時間以降急激に増加した.これは37℃での取込みがエンドサイトーシスによることを示唆する. [2]nanoCP静注型製剤の開発 SCC VII Carcinoma担持マウスにnanoCPを静脈投与する実験系の確立を試みた.予備実験の結果,腫瘍蓄積性はなく,脾臓,肺への顕著な蓄積が見られた. [3]脂質エマルション(nanoLE)およびリポソームの投与によるレベレGd集積 (1)リポソームでは粒子径が100nm以下で高含量にGdを保持させることが困難であり,エマルションの方がより有効なキャリアーであることを確認した. (2)腹腔内投与と同様にD179melanoma担持ハムスターへのnanoLE静脈投与を行い,腹腔内投与と同等の腫瘍蓄積が達成できることを確認した. [4]新規機能性分子・粒子の探索 Gd担持に有効に利用されていないエマルションの大豆油部分を酸化ガドリニウム微粒子に置き換えるべく,微粒子調製法の検討を開始した.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Hiroyuki Tokumitsu: "Gadolinium Neutron-Capture Therapy Using Novel Gadopentetic Acid-Chitosan Complex Nanoparticles : In Vivo Growth Suppression of Experimental Melanoma Solid Tumor"Cancer Letters. 150(2). 177-182 (2000)
-
[Publications] Kaori Jono: "A Review of Particulate Design for Pharmaceutical Powders and Their Production by Spouted Bed Coating"Powder Technology. 113(3). 269-277 (2000)
-
[Publications] Hiroyuki Tokumitsu: "Design and Preparation of Gadolinum-Loaded Chitosan Particles for Cancer Neutron Capture Therapy"S.T.P.Pharma Sciences,. 10(1). 39-40 (2000)
-
[Publications] 福森義信: "がん治療のための微粒子の設計と調製-中性子捕捉療法を例として-"粉体と工業. 32(11). 27-36 (2000)
-
[Publications] Yoshinobu Fukumori: "Processing Materials for Properties"TMS Publications. 1137 (2000)