2000 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
11470499
|
|---|
| Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
|---|
Principal Investigator |
川尻 要 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主幹 (50142112)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 純子 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主任研究員 (30161136)
渡辺 潤子 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主任研究員 (60167137)
生田 統悟 埼玉県立がんセンター, 研究所, 研究員 (00262072)
|
|---|
| Keywords | 内分泌撹乱物質 / TCDD / AhR / ARNT / CYP1A1 / 核移行 / 核外輸送 |
|---|
| Research Abstract |
1.AhRと会合する蛋白質の検索
LxxLLモチーフ(NR box)は、蛋白-蛋白相互作用に重要な配列として知られている。AhRが有する2つのNR box(NR1,NR2)の変異体をCOS細胞で一過性に発現させ、その意義を検討した。NR1の3つのLeuをAlaに置換した変異体は、約40%の細胞でリガンド非依存性の核局在を示した。AhR/ARNTの標的遺伝子CYP1A1の転写活性を検討した。NR1変異体により誘導された活性は野生型より低かった。NR2変異体の局在および転写調節能は野生型と差がなかった。以上より、AhRのNR1領域は、何らかの因子との相互作用により、AhRの局在性および転写調節活性の制御に関わっていることが示唆された。
2.血液細胞の分化に伴ったAhR遺伝子発現調節機構の解析
ヒトAhRは骨髄性白血病細胞において単球・マクロファージ系に分化誘導したときにのみ発現誘導が認められている。特にHL60細胞においては他の骨髄性白血病培養細胞に比べ、分化誘導剤処理により強くAhRが発現誘導されること、また顆粒球への分化誘導では発現誘導されないことをmRNA及び蛋白レベルで確認した。HL60細胞を用いてAhR遺伝子5'上流の転写調節を検討し、分化誘導が転写活性化に影響を与えている領域の特定を進めている。
|
-
[Publications] Dragani,T.A. et al: "Population-based mapping of pulmonary adenoma susceptibility 1 locus."Cancer Res. 60. 5017-5020 (2000)
-
[Publications] Ikuta,T. et al: "Nucleocytoplasmic shuttling of the ary hydrocarbon receptor."J.Biochem. 127. 503-509 (2000)
-
[Publications] 渡辺潤子 他: "チトクロームP450の遺伝子多型と発癌感受性について:CYPB1を中心として"J.Toxicol.Science. 25. 109-117 (2000)
-
[Publications] 川尻要 他: "Ah受容体"現代医療. 32. 1849-1853 (2000)
