2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470499
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Research Institution | Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
川尻 要 埼玉県立がんセンター, 研究室, 主幹 (50142112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 純子 埼玉県立がんセンター, 研究室・主任研究員 (30161136)
渡辺 潤子 埼玉県立がんセンター, 研究室・主任研究員 (60167137)
生田 統悟 埼玉県立がんセンター, 研究室・研究員 (00262072)
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Keywords | 内分泌撹乱物質 / TCDD / AhR / リン酸化 / p38MAPK / 核移行 / 核外輸送 / 細胞密度 |
Research Abstract |
研究目的 ダイオキシンの毒性は主にAhR/ARNTシステムにより仲介されるが、AhRは細胞質・核間を移行するシャトル蛋白であることを我々は既に明らかにしている。AhRの細胞内分布がどのような生理的状態で変化し、転写活性に影響を与えるかについてダイオキシンの標的組織であるケラチノサイト細胞(HaCaT)を用いて解析した。 研究実績の概要 (i)AhRはHaCaTの細胞密度により細胞内局在が変化し、低密度では核に高密度では細胞質に局在する。密度による局在の変化は核外輸送の制御の変化に起因する。(ii)細胞密度によりAhRの転写活性は変化し、その局在性に依拠することをAhRのシスエレメントとルシフェラーゼ及びGFPを融合させたプラスミドを組み込ませたHaCaT細胞を解析することにより示した。(iii)AhRのリガンド依存的核移行はNLSのPKCによるリン酸化により阻害され、その理由としてnegative chargeの増加によるNLSとimportinとの相互作用の変化によることを証明した。また、リガンド依存的な核移行の後にAhRのNLSは核内でPKCによりリン酸化されることを証明した。(iv)AhRの核外輸送活性はNESのリン酸化により阻害されることを明らかにした。現在、細胞密度の変化によるAhRの分布の変化の分子機構について解析をすすめており、これらの研究の発展により、AhRの生理的機能の解明やダイオキシンの毒性発現の分子機構が明らかになることが期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kawajiri, K., Ikuta, T., et al.: "Role of LXXLL-motif and AF2 domain in subcellular localization of Dax-1"Mol.Endocrinol.. 17(in press). (2003)
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[Publications] Kawana, K., Ikuta, T., Kawajiri, K., et al.: "Molecular mechanism of nuclear translocation of an orphan nuclear receptor SXR"Mol.Pharmacol.. 63. 524-531 (2003)
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[Publications] Ikuta, T., Watanabe, J., Kawajiri, K.: "Characterization of the LxxLL motif in aryl hydrocarbon receptor: effects on subcellular localization and transcriptional activity"J.Biochem.. 131. 79-85 (2002)