2001 Fiscal Year Annual Research Report
かかりつけ医機能の整備に向けた医師の開業形態に関する研究
Project/Area Number |
11470502
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大道 久 日本大学, 医学部, 教授 (60158805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅里 良正 日本大学, 医学部, 助教授 (60213485)
大滝 純司 北海道大学, 医学部, 助教授 (20176910)
寺崎 仁 日本大学, 医学部, 講師 (90227512)
前田 幸宏 日本大学, 医学部, 助手 (10287641)
関田 康慶 東北大学, 大学院, 教授 (20107113)
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Keywords | かかりつけ医機能 / 開業形態 / 診療所 / グループ・プラクティス / 24時間体制 / 在宅医療 / 医療施設調査 / プライマリ・ケア |
Research Abstract |
平成12年2月に、わが国のかかりつけ医機能の主要な担い手である医院・診療所の20分の1に相当する4,300診療所を対象に、開設者と基本的機能、開業形態の類型、診療活動の概要とかかりつけ医機能に対する考え方、連携体制とグループ診療等、約100項目にわたり郵送アンケート調査を実施した。同年3月末に、約40%1635診療所から回答を得て分析し、わが国の診療所の機能と開業の現状が明らかとなった。わが国の開業医師の「かかりつけ医機能」と「専門医機能」との重層構造など、調査の基本的な結果については昨年度に報告したところであるが、今年度は開業形態と医療機能、「かかりつけ医機能」を担う医師の診療活動の特性、わが国の診療所医療全体の動向と病院医療との関係などについて、分析と検討を進めた。 一方、今後の診療所活動の有効な形態としてグループ開業があり、その具体的な事例について経営の実情と受療中の患者側からの評価を調査実施した。グループ診療は、医師の専門性を補完し、医療の24時間対応を容易にする点で「かかりつけ医機能」の整備を図る上で重要な診療形態であるものの、昨年の調査でグループ診療に分類されるべき事例は稀であることが明らかとなっている。今回の事例調査も5例に止まっているが、患者の利便性、診療の情報共有による質確保、開業時及び開業の維持管理などの経営上の利点が具体的に明らかになっている。また、大病院に集中する患者の受療行動について「質的手法」を用いて要因分析をすることを試み、大病院・地域病院・診療所の患者にプライマリ・ケアのニーズに関して構造的個人面接を実施して一定の成果を得た。以上の成果については関係雑誌等に投稿、またはその準備中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大道 久: "統計に見る一般診療所の動向(III)"グループ診療研究. 7巻1号. 26-31 (2001)
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[Publications] 寺崎 仁: "わが国のグループ診療の現状について"グループ診療研究. 7巻2号. 32-37 (2001)
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[Publications] 寺崎 仁: "各科連携によるグループ診療が切り開く開業医の未来"月刊保団連. 689号. 26-31 (2001)
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[Publications] 大道 久: "健康相談者としてのかかりつけ医の役割"第23回日本プライマリ・ケア学会. (2001)
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[Publications] 前田幸宏、他: "わが国の診療所医師の開業形態に関する研究-介護保険への対応について-"第8回日本グループ診療研究会総会・学術集会. (2001)
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[Publications] 糟谷昌志, 関田康慶、他: "グループ診療における効果の体系化-患者の評価視点-"第8回日本グループ診療研究会総会・学術集会. (2001)