2001 Fiscal Year Annual Research Report
包括的アプローチによる自己免疫疾患感受性遺伝子の解析
Project/Area Number |
11470505
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 尚之 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60231437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 順 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80301141)
山口 晃弘 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90261974)
北條 浩彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60238722)
本田 善一郎 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (70238814)
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / 慢性関節リウマチ / BLyS / NKG2C / CD94 / Fcγ受容体IIb / BCMA / Id |
Research Abstract |
1)新規の候補遺伝子として、BLyS, BCMA, NKG2C, CD94の多型スクリーニングを施行した。BLYS遺伝子には、プロモータ領域の4個所のSNP、翻訳領域に1個所のアミノ酸置換を伴う稀な変異を見出した。プロモータ領域のSNPは、3種のハプロタイプを形成して存在すること、うち一つが、単離した末梢血単球中のBLyS mRNA量と関連することを見出した。これらのプロモータ多型と、RAやSLE感受性との有意な関連は検出されなかったが、SLEにおいて、抗Sm抗体陽性者にプロモータ活性の高いアリルが多い傾向が観察された。また、アミノ酸置換を伴う変異は、ごく少数であるが、RA患者のみに出現することが観察された。同様に、BCMAにも4種のハプロタイプを見出したが、疾患との関連は検出されなかった。 2)NKG2C遺伝子の変異解析の過程で、PCRによるNKG2Cの増幅が不可能な個体が存在することを見出し、Southern blotting, RT-PCRの結果、NKG2C欠失アリルの存在が示された。NKG2Cホモ欠損者は、一般集団中に4.3%存在することから、欠失アリルの頻度は21%,一般集団中のヘテロ接合体の頻度は33%に達すると推測された。この欠失アリルと、RAやSLEとの関連は検出されなかった。また、CD94については、一個所のSNPを検出したが、RA, SLEとの有意な関連は認められなかった。 3)前年度にSLEとの関連を見出したFCGR2B-I232Tについて、機能解析を施行するため、ヒトFcγRIIb欠損B細胞株に遺伝子導入を行い、通常型・変異型それぞれを発現するB細胞株を作製した。 4)前年度までにRA滑膜における強発現を見出したIDファミリー遺伝子群について、滑膜における機能的役割を探るため、培養滑膜細胞、血管内皮細胞に遺伝子導入を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hagiwara K, Yamaguchi A, Tsuchiya N, et al.: "Identification of genes differentially expressed in the inflamed colonic lesions of Crohn's disease"Biochem Biophys Res Commun. 283. 130-135 (2001)
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[Publications] Sakurai D, Yamaguchi A, Tsuchiya N, et al.: "Expression of ID family genes in the synovia from patients with rheumatoid arthritis"Biochem Biophys Res Commun. 284. 436-442 (2001)
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[Publications] Kawasaki A, Tsuchiya N, Fukazawa T, et al.: "Presence of four major haplotypes in human BCMA gene : Lack of association with systemic lupus erythematosus and rheumatoid arthritis"Genes Immun. 2. 276-279 (2001)
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[Publications] Tsuchiya N, Kawasaki A, Tsao BP, et al.: "Analysis of the association of HLA-DRB1 and TNFA promoter polymorphisms with SLE using transmission disequilibrium test"Genes Immun. 2. 317-322 (2001)
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[Publications] Sirikong M, Tsuchiya N, Chandanayingyong D, et al.: "Association of HLA-DRB1^*1502-DQB1^*0501 haplotype with susceptibility to systemic lupus erythematosus in Thais"Tissue Antigens. (印刷中).
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[Publications] Kyogoku C, Dijstelbloem HM, Tsuchiya N, et al.: "Association of Fcγ receptor gene polymorphisms in Japanese patients with systemic lupus erythematosus : Contribution of FCGR2B to the genetic susceptibility to SLE"Arthritis Rheum. (印刷中).