2001 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホームにおいて看護職が行うMRSA感染対策の方法論確立に関する研究
Project/Area Number |
11470520
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 泰子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30107669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 美奈子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00302670)
遠藤 美代子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10292723)
奥野 茂代 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (90295543)
井上 都之 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (00281254)
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Keywords | 老人ホーム / MRSA / 看護職 / 感染防止対策 / 酸性電解水 / QOL |
Research Abstract |
我々は、過去6年にわたり、長野県南部に位置する地域密着型のA特別養護老人ホームにおいて、看護職によるMRSA感染防止対策を行ってきた。看護職が行うMRSA対策は、病院において医師、薬剤師、検査技師が主体となって行ってきたMRSA対策とは異なった形態で、看護職にしかできない看護独自の視点を持った方法を用いる必要があると考えられる。それは、MRSA対策といえども、地域に暮らしてきた老人の安全と安楽を追究した方法となる必要がある。 本年度は、本来ならまとめの年度であるが、老人ホームの環境清浄化のために、また職員、入居老人の手洗いのために、手軽に使えて害がなく、かつ除菌効果があるとされている酸性電解水を使用することを考えた。環境測定、職員と入居老人の手のサンプル採取は、従来の方法と同じにして、酸性電解水使用前、2週間お掃除と職員の手洗いに使用後、および老人10名の手拭に使用後の3回のA老人ホームの測定を行った。結果は未だまとまっていないが、浴室、流しなど水場から出ていた緑膿菌は酸性電解水によるお掃除で消失した。まだ、酸性電解水の手洗いの効果に関する正確な評価は出ていないが、手洗い後の手指からMRSAは検出されていない。
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[Publications] 高橋 泰子: "老人施設における感染防止ケア技術(1)"コミュニティケア. 2巻・9号. 54-56 (2001)
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[Publications] 高橋 泰子: "老人施設における感染防止ケア技術(2)"コミュニティケア. 2巻・10号. 72-74 (2001)
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[Publications] 高橋 泰子: "感染管理対策の現状と課題"看護. 53巻・11号. 46-47 (2001)
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[Publications] 竹下朱美, 遠藤美代子, 佐々木美奈子, 高橋泰子: "看護ケア時の手洗いにおける弱酸性電解水の手指洗浄効果"日本防菌防黴学会誌. 29巻・10号. 621-627 (2001)