1999 Fiscal Year Annual Research Report
わが国の科学技術の展開と国立大学における附置研究所の役割についての歴史的検討
Project/Area Number |
11480001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井原 聰 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (70106730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 博司 東北大学, 学際科学研究センター, 助教授 (70176923)
重野 芳人 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (70108570)
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Keywords | 附置研究所 / 歴史 / 研究開発 / 研究体制 / 科学技術政策 / 大学行政 / 国立大学 / 科学史 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に基づき,以下の調査を実施した。 1)全国国立大学附置研究所の設立経緯,目的,組織,予算規模,研究活動の柱などについて資料収集を行い,データベースを作成した。 2)北海道大学,東京大学,東京工業大学,静岡大学,名古屋大学,京都大学,大阪大学,神戸大学,岡山大学,九州大学については直接出張し,所蔵されている歴史資料の収集,関係者からのヒアリング等を実施した。 3)東北大学における附置研究所については,各所長及び名誉教授らにヒアリングを実施した。 4)わが国の科学技術政策の歴史経緯と比較検討するために,特に戦後の科学技術政策史,科学技術制度史関連の資料を収集した。 5)全国の附置研究所63カ所に,資料提供を依頼した結果,半数以上の研究所から資料の寄贈が得られた。その中には東京大学医科学研究所100年史や北海道大学低温科学研究所50年史などの研究所史が含まれる。 附置研究所の本格的な展開は戦後のことではあるが,1939〜44年に24研究所が設立され附置研究所の位置が確立し,ついで1945〜49年に8研究所,1950年〜59年に13研究所,1960〜69年に12研究所,1970〜79年に4研究所が設置された。1980年代以降は研究所の改組・再編成が行われた。1939年以前を第1期とすると,展開過程は7期に分けられる。この時代区分に従い,附置研究所の全体像を明らかにする手がかりを得た。
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