1999 Fiscal Year Annual Research Report
シュミレーション解析をもちいた糖尿病の病態解析と運動による糖代謝改善の機序の解明
Project/Area Number |
11480005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
徳山 薫平 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (00207565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長坂 昌一郎 自治歯科大学, 代謝内分泌, 講師 (00296112)
清水 明 福岡大学, 体育学部, 教授 (70177955)
田中 宏暁 福岡大学, 体育学部, 教授 (00078544)
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Keywords | 糖尿病 / 運動療法 / ミニマルモデル / インスリン感受性 / グルコース感受性 / 安定同位体 / 肝糖放出 / 長距離走者 |
Research Abstract |
平成11年度は糖尿病患者の病態解析をするために、標識糖を用いた経静脈糖負荷試験を行い、ミニマルモデル・プログラムを用いたシュミレーション解析で1)膵臓のインスリン分泌能、2)末梢組織の糖利用を促進するインスリン感受性、3)末梢組織の糖利用を促進するグルコース感受性、および4)肝臓からの糖放出を定量的に検討した。合併症のない糖尿病患者20名は運動習慣をもたない健常者20名に比べ、インスリン分泌能の低下と末梢組織のインスリン抵抗性が顕著であり、末梢組織のグルコース感受性は比較的正常に保たれていた。肝臓からの糖放出は糖尿病患者では糖負荷直後(0〜20分)の抑制が弱く、また負荷試験後半に健常者で見られた肝糖放出の昂進が認められない例が多く観察された。また、血中遊離脂肪酸濃度のも健常者に比べて小さかった。 併せて中高年の長距離競走愛好家(49±2才、最大酸素摂取量52±2ml/kg/分、週間走行距離75±9km)の検査を開始し、運動週間が耐糖能に及ぼす影響についての検査を開始した。現在数名のランナーの検査が完了しているが、運動習慣のない同年令の健常者に比べて、インスリン感受性とグルコース感受性の上昇が顕著にみとめられている。更に、負荷試験後半に健常者で見られた肝糖放出の昂進が早期に大きくみとめられている。
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Research Products
(1 results)