2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11480008
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
高橋 和子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (10114000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 健 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60125698)
原田 奈名子 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (70181021)
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Keywords | 身体性の教育 / 教材開発 / からだ気づき / からだ遊び / からだ育て / 体ほぐしの運動 |
Research Abstract |
研究のまとめに当たる今年度は、平成11年度からの継続研究を、次に示す理論と実践から整理した。I「身体性の教育」の基礎理論の構築 II教材化試案の作成と試行的実践 Iの「基礎理論の構築」は、(1)「身体・身体性」の概念(2)体育教育の歴史と「身体性の教育」(3)ソマティクスの理論的背景(4)「身体性の教育」の授業論に沿って整理した。 IIの「教材化試案の作成と試行的実践」は、(1)「からだ気づき」「からだ遊び」「からだ育て」に視点を置いた教材化試案の作成(2)試行的実践と成果の項目によって整理した。 この作業を通し、体育授業における「身体性の教育」の実践の有効性が示唆されると共に、体育からの新しい発信の可能性が期待できた。とりわけ、平成14年から施行される文部科学省学習指導要領「体育」「保健体育」編に導入された「体ほぐしの運動」に対して、本研究は教材開発の具体的な内容や視点を提示できると共に、実践に当たっての留意すべき点も示唆できたと考えている。 今後の課題として残った点は、「構想立案」の為に体験した新しい身体技法の教材化や、教材の可能性を検証する為に対象者を幼稚園児や高校生やリカレント教育などへ広げる等の点である。 本研究の成果は、次に示す4冊の著書に発刊される。(1)『新しい「学びの様式」と教科の役割』(高橋和子他著.東洋館出版社)(2)『体育科教育学入門』(高橋和子他著.大修館書店)(3)『子どもの心とからだ・健康大事典』(本研究者他著.旬報社)(4)『からだほぐしを楽しもう』(本研究者著.汐文社)。関連研究も雑誌論文に多く掲載された。また、研究者らは、本年度の日本学術会議(北海道大学)、人体科学会(関西大学)、大阪体育学会(近畿大学)のシンポジストとして発表する機会を得た。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 日本学術会議教科教育学研研究連絡委員会, 高橋 和子: "体育における表現・コミュニケーション-「からだ気づき」からの発信-"『新しい「学びの様式」と教科の役割』. 東洋館出版社. 102-113 (2001)
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[Publications] 健康教育大事典編集委員会, 久保健, 高橋 和子, 原田 奈名子: "久保「子どもの心身の現状とからだ育てという課題」「両生類」「からだ」「身体観」「身体文化」高橋「新聞紙」「1人2人3人」「体ほぐし運動」「体育すわり」「からだ気づき」原田「からだの使い方」「からだを整える」"子どもの心とからだ・健康教育大事典. 旬報社. 718(31) (2001)
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[Publications] 高橋 和子: "「からだ気づき」の立場から「体ほぐし」を考える"日本スポーツ教育学会第20回記念国際大会論集. 115-120 (2001)
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[Publications] 久保 健: "体育における身体像の変遷とこれからの体育"体育科教育. 49巻13号. 14-17 (2001)
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[Publications] 久保 健: "いま「体ほぐしの運動」で検証すべきこと"体育科教育. 49巻5号. 16-19 (2001)
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[Publications] 原田 奈名子: "「身体ほぐし・いやし」私的には「からだあそび」"大学体育. 28巻2号. 55-60 (2001)
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[Publications] 久保健, 高橋和子, 原田奈名子: "からだほぐしを楽しもう 3巻"汐文社. 56 (2002)