1999 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病の予防と治療になぜ軽強度の有酸素性運動が有効なのか-特に血管内皮と骨格筋の機能に注目して-
Project/Area Number |
11480014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 中 福岡大学, 医学部, 助教授 (30122691)
進藤 宗洋 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (30078539)
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
庄野 菜穂子 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (60223674)
池田 正春 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40078770)
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Keywords | 最大酸素摂取量、 / 乳酸閾値、 / NOX、 / NOS, / トレーニング、 |
Research Abstract |
本年度は血管拡張、抗血栓・抗炎症、糖代謝促進作用を有するNOと運動の関連性を検討するため以下のような研究を行った。1.有酸素性体力と血中NO×の関係.2.一過性の運動時の血中NO×動態.3.乳酸閾値でのトレーニングが血中NO×に及ぼす影響.4.骨格筋NOSに対する持久的運動の影響.5.高齢者の体力と身体活動量と尿中NO×の関係.その結果次のような知見を得た。 1.最大酸素摂取量と安静時血中NO×濃度に有意な正相関関係が得られた. 2.若年者を対象にした場合一過性の運動負荷は血中NO×濃度を変化させなかった。 3.6週間の乳酸閾値で長時間トレーニングで安静時血中濃度が上昇した。 4.酵素抗体法による組織染色法で骨格筋のeNOSおよびiNOSの存在が確認できたが、トレーニング前後で明確な差が認められなかった。 5.高齢者では女性にのみ身体活動量と尿中NO×排他量に有意な正相関関係が認められた。以上の結果は健康増進を促す運動により安静時の血中または尿中NO×濃度が高まる可能性を示唆している。
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