2001 Fiscal Year Final Research Report Summary
科学的な情報活用能力の育成を支援する学校・地域・大学連携プログラムの開発:クロスカリキュラムの視点から
Project/Area Number |
11480030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Science education
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
稲垣 成哲 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70176387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 純 静岡大学, 教育学部, 助教授 (70281722)
武田 義明 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90155028)
蛯名 邦禎 神戸大学, 発達科学部, 教授 (50151999)
中山 迅 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (90237470)
村山 功 静岡大学, 教育学部, 助教授 (40210067)
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Project Period (FY) |
1999 – 2001
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Keywords | CSCL / 科学教育 / Web Knowledge Forum / デザイン実験アプローチ |
Research Abstract |
本研究では,小学校におけるCSCLベースのクロスカリキュラム的な理科の単元をデザインした。デザインされた単元は,6つであった。それらは,動物図鑑,身の回りの環境,燃焼,水溶液の性質,生命の誕生,溶解であった。CSCLシステムとしては,SCILEの第二世代のWeb knowledge Forumを利用した。利用に際しては,Web Knowledge Forumを日本語化した。Web Knowledge Forumは,学習者の考えをテキストやグラフィックスで表現できる「ノート」と呼ばれる形式に外化することで,彼らの協調的な知識の構築を支援するデータベースシステムである。このデータベースの構造は,学習者に知識の発展とともに,複雑な科学的な現象の概念的な理解を深める機会を与えるものである。 すべての実験授業において,Web knowledge Forumは,オンラインコミュニケーションやリフレクションの道具として,インターフェイスを実験毎に機能拡張しながら使用された。拡張の特徴としては,学習者の異なった仮説をグラフィカルな図上に配置し,その仮説の部分をクリックするとノートのジャンプするようにした。次に,サブウインドウを作成し,そこで学習の履歴や図,授業のビデオなどを提供した。さらには,学習者が学習活動をモニターできるようにWeb knowledge Forumウインドウの右のコラムに学習目標を明示するようにカスタマイズした。 6つの実験授業の比較分析から,学習者における知識の社会的な構成を通した科学的な活動が次第に促進されたことがわかった。また,研究期間の3年目においては,教師と研究者は,良好なデザイン・コミュニティを構成することに成功した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 竹中真希子: "Web Knowledge Forumを利用した理科授業のデザイン実験"科学教育研究. 26巻・1号(印刷中). (2002)
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[Publications] Oshima, Jun: "CSCL design experiments in Japanese elementary science education : Hypothesis testing and collaborative construction"Paper presented at the annual meeting of the AERA, New Orleans, LA. (to appear). (2002)
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[Publications] Oshima, Jun: "Design experiments for integrating a CSCL technology into Japanese elementary science education"Paper presented at Computer Support for Collaborative Learning 2002,Colorado. 10 (2002)
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[Publications] 稲垣成哲: "協同的な学びを創造するための授業デザイン"初等理科教育. 35巻・12号. 8-11 (2001)
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[Publications] 稲垣成哲: "理科の授業研究を具体的に進めるための方法 -学びのプロセスの可視化と共有化を実現する学習環境のデザイン-"理科の教育. 50巻・10号. 12-15 (2001)
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[Publications] 竹中真希子: "Knowledge Forumを利用した理科授業のデザイン実験"日本科学教育学会第25回年会論文集. 139-142 (2001)
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[Publications] 村山 功: "協同学習支援環境 Web-KFの機能拡張"教育工学関連学協会連合第6回全国大会講演論文集(第一分冊). 135-138 (2000)
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[Publications] OSHIMA, Jun: "Teachers and researchers as a design community : Changes in their relationship through design experiment approach with a CSCL technology"Paper presented at the annual meeting of the AERA, Seattle, WA. 19 (2000)